年金だけで暮らす「家計管理術」赤字にならないために再点検すべき5つの項目
埼玉県在住の志村幸雄氏(73)は、妻(74)と2人で、4年前から年金収入だけで暮らす。
受け取る年金額は、月々にならすと約18万円だ。自営業の時期もあったので、厚生年金額が少ないという事情がある。
「貯蓄額は600万円くらいですね。いざとなったら、今住んでいる家を売るつもりです」
年金暮らしには理由がある。6年前の転倒事故で腰と右足を骨折、後遺症が残った。歩行に難儀する状態だという。
「妻は専業主婦でパート経験もない。いきなり働きに出るのは簡単ではありませんでした。いっそのこと、年金だけで暮らそうとなったのです」
家計は妻に任せきりで、月10万円超の減収になる。それまでの毎月5万円前後の貯蓄は難しくなるが、生活スタイルを変えれば、何とかなりそうだと妻は言った。
志村夫婦は家計の再検討を行った。
①家計の把握
「仕事で収入を得ていた時の家計は黒字。年金収入だけでは赤字です。これを避け、収支を一致させて、可能なら黒字にする目標を立てました。また、マイホームの資産額も割り出しました」