今の日本人に一番足りないのは努力…生まれ変わったように働くべきだ
以前、ドイツのオーケストラの人たちの勤勉さに驚かされた。午前中からのアルバム録音の仕事だったが、みな昼休みを取らない。トイレにもほぼ行かず、昼食も15分ほどで済ませて、ひたすら演奏だ。18時に録音が終わり「この後の予定は?」と聞くと「自分たちのオーケストラのリハーサルがある」と言い残して帰った。
これが敗戦国のドイツがどん底から這い上がれた要因だ。今も欧州でドイツが元気なのは、国民が働くからだ。ドイツの労働時間は日本より少なく、残業も一般的ではないが、自主的に始業時間より早い夜明け前から出勤する人は多い。ドイツ人は夕方以降を家族と過ごすのが絶対なので、残業はできない。その代わりに、まだ奥さんが寝ている早朝から会社に行くのだ。誰もお茶や喫煙に席を立たず、始業から終業まで脇目もふらず働く。だからドイツ社会は生産性が高い。
世に名を成した人は、努力家だ。国も同じだ。生まれ変わったように働き、諸外国の3倍は努力しないと、日本はこの先、浮かび上がれないのだと思う。