「寝る子は育つ」は大正解! よく寝る高齢者は認知症になりにくい
眠りは認知症とも関わっています。なかでも、アルツハイマー型認知症は、睡眠不足で発症リスクが上がることがわかっています。
アルツハイマー型認知症の原因のひとつである「アミロイドβ」(異常タンパク質)は、脳内のリンパ系に相当する「グリンパティック系」(グリア細胞とリンパ系を合わせた造語)を介して、脳の外へ排泄されています。睡眠不足だと、このしくみが正常に働かなくなり、アミロイドβの蓄積が加速して、認知症リスクが高まるようなのです。
また、睡眠不足で起きている時間が長くなりすぎると、脳の神経細胞の活動時間も長くなり、それがアミロイドβの余分な生成につながるという説もあります。アミロイドβを排泄して認知症を避けるためには、睡眠不足を解消して、深い眠りを確保することが大切です。「寝る子は育つ、寝る高齢者は認知症になりにくい」のです。
加齢が原因で、睡眠障害に悩む人の割合は増えてきます。それでは、どうしたら睡眠障害を防いで、認知症リスクを下げられるのでしょうか?
(1)朝起きる時刻を決めて、起きたら朝日を浴びる