葉梨法相バタバタ更迭で被害者救済法案に“黄信号”…政治日程さらにグチャグチャに
やはり岸田首相の政局観のなさは折り紙付きだ。ウケ狙いで「死刑のはんこ」を連発していたことがバレ、大炎上中の葉梨法相を11日、スッタモンダの挙げ句に更迭。山際前経済再生相に続く辞任ドミノで、政治日程はグチャグチャだ。自民党国対の機能不全により、ただでさえ窮屈な国会日程もさらにタイトになる。政権浮揚をかけた旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の被害者救済法案の成立はますます危うくなっている。
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山際氏と葉梨氏の辞任劇はコピペのような展開だった。教団との関わりを申告せずに内閣改造で留任した山際氏と同じ手口で、葉梨氏は複数回にわたる放言を官邸に報告せずに延命。岸田首相は11日午前の参院本会議で罷免を否定してから間をおかず、更迭に追い込まれた。東南アジア外遊に向けた出国は10時間もズレ込み、12日未明に政府専用機で飛び立った。19日まで戻ってこない。
臨時国会の会期末は来月10日に迫る。元農相の斎藤健法相に交代したことで、新大臣の衆参両院での所信表明演説や、与野党議員による質疑などもこなす必要がある。