日本人初の凄腕料理人が高級店開業で再起「円安の今が和食を広めるチャンス」
新型コロナで一時、ゴーストタウン化したものの、今では訪日客も戻り賑わいを取り戻している日本一の繁華街、銀座。11月、並木通りの超一等地に高級割烹店「まとい銀座」をオープンさせた和食料理人の的場圭司氏(45=写真)にとって、コロナ禍で2度目の新規開業となった。
ラグジュアリーホテルチェーン「アマンリゾーツ」で日本人初のコーポレートシェフを務めた的場氏は、これまでグループ7軒のレストランをオープン。現在もアマンとコンサル契約を結ぶ料理人として知られている。
「新店舗では松阪牛の中でも50カ月ほど飼育に時間をかけた幻とされる大石牛を中心に、和牛を使った割烹料理を提供していきます」(的場氏)
■閉業や賃金未払いも経験
20年にオープンさせた1つ目の店は、客単価4万~5万円の高級店にもかかわらず連日予約がとれない状況が続いた。だが、ビジネスパートナーとのトラブルにより半年で閉店。的場氏自身の給料も未払い状態となったが、その後、単身フランスなど海外に渡り、数々の和食店をプロデュース。再起を図り日本に戻ってきた。