記念日でなくても街で花を買って女性にプレゼントするウクライナの男たち
ウクライナの伝統楽器バンドゥーラの奏者、カテリーナさん。ウクライナ情勢はますます混迷を深め、ロシアが苦境に立たされる局面も頻繁に報道され、二転三転が続いている。そんな中でもカテリーナさんは平和を願って日本でコンサートを積極的に行っている。
戦争に駆り出されるのは男性だが、今回は祖国の男性観、恋愛事情についても聞いてみた。
「ウクライナの男性と日本の男性では大きく違う習慣があります。ウクライナの男性は記念日とか特別な日でなくても女性に普通に花をプレゼントしてくれます。街中では花があちこちでたくさん売られているので、外でデートして一緒に歩いていると『ちょっと待ってて』と言ってお花を買ってきてくれる。だから女の子はみんなお花を持って歩いています」
まさに日本では目にしない光景だ。
「ウクライナの男性は女の子をサプライズさせるのが好きなんです。以前私がウクライナ人と付き合っていた時のこと。朝5時に電話がかかってきて、キッチンに行ってみてと言うんです。不思議に思いながらキッチンの出窓から外を見ると両手にあふれんばかりの大きな花束を持ってる見知らぬ人がいて、彼からのプレゼントと言われて。その翌日には大きなクマのぬいぐるみを持って立っていたのでびっくり! したのを覚えています」
■ 徹底的にレディーファースト
日本の男性なら照れくさくて、とてもマネできないようなことだ。
「日本に来てわかったのは男性はレディーファーストではないこと。来日したばかりの頃、男性が電車の中で女性に席を譲ってくれないのがわかって、冷たいなと思いました。ウクライナでは年齢に関係なく女性には席を譲ってくれます。それがお年寄りともなれば席を譲るのは当たり前ですね。この習慣がいいなと思うのは、席を譲ったことがきっかけで友達になるのもよくあることです。とても楽しい習慣だと思います」
席を譲り合う車内が出会いの場でもあるのだ。
日本では今でこそ男子厨房に入るのが普通になっているが、ウクライナでは元々男性が料理をすることは珍しくないという。家族が助け合いながら食事を作るのが習慣なのだ。
「男性と2人で料理を作り、友達を呼んでパーティーをすることもあります。外でバーベキューをする時は当然だけど、男性がお肉や野菜を焼いておもてなししますね」
カテリーナさんは日本人と結婚している。次回はその結婚について。
今回のおもてなし料理は「チキンのおかずクレープ」。