東京・西大島「らかん湯」井戸型水風呂で手足をグーッと伸ばし、独占状態

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「らかん湯」(東京・西大島)

 都営新宿線西大島駅A2出口から明治通りを亀戸方向に歩いて4分ほど。創業70年以上の「らかん湯」のフロントで入浴料500円+サウナ代300円を払って、タオルセットとサウナマットを受け取る。

「サウナは40年くらい前からやってるかなぁ。親父が始めたんです」と温和な2代目。24年ほど前に脱サラし、店を引き継いだそうだ。この界隈では明治通りを“大島らかん通り”と呼び、それが店名の由来らしい。

 浴場に入ると目の前に丸い井戸がドーン。映画「リング」で貞子が出てきそうな井戸に一瞬面食らうが、実は水風呂。足を曲げれば2人は入れるスペースに、大柄なオッサンが大の字で豪快につかっていた。

 富士山だった壁絵は塗料が剥がれて古くなり、赤を基調とした暖色系の抽象画に。2代目いわく、「5年前、この絵をバックに俳優・菅田将暉がPV撮影を行ったんです」。フロントにサイン色紙が飾ってあったのはそのせいか。

 主浴槽は、43度とちょいと熱めで3種類。底をオレンジ色にライティングしたミクロンバイブラ(気泡風呂)、背や腰、ふくらはぎ、足裏にジェット泡が当たるポイントマッサージ(座湯)2席、そして電気風呂だ。

 30代くらいのマッチョは、歯を食いしばって電気風呂につかっていた。彼の後に挑戦すると、ビリビリがめちゃキツく、断念。尻の筋肉が痙攣してしまった。

 41度の薬湯は「宝寿湯」と呼ばれ、茶褐色の湯には高麗人参、センキュウ、ウイキョウ、唐辛子などが溶け込み、疲労回復などに効果アリ。深めの浴槽でのんびりして、ふーっ。

 ぽかぽかしたところでサウナだ。サ室横のフックに掛けておいたサウナマットを手に、年季を感じるドアを開ける。3人掛けベンチ2段と丸椅子が1脚。室内は昭和レトロな照明に照らされ、結構明るい。先客は5人。2代目は85度に設定していると話していたが、室内の温度計は95度だ。

 テレビが静かに流れる中、チリチリとガスストーブの音が響く。軽量レンガとヒノキで造られた部屋はマイルドな熱さ。脱力して汗をかくにはちょうどいい。鼻で呼吸をすると、かすかなヒノキの香りに癒やされる。

 テレビの下に置かれた5分計の砂時計は砂が落ち切ると、だれとなく近くの人がひっくり返す。砂時計が返されること2回。全身汗まみれになって、ドアの曇りガラスから外の水風呂をチェックすると、よし、だれもいない!

 待望の井戸型水風呂はチラーの効いた16度。周りに気遣いつつ、手足をグーッと伸ばす。独占状態で入ると、めっちゃいい気持ちだ。おっと、いけない。次の人がお待ちで、長くはつかれないのが残念。みんな、これが目当てなのだろう。水風呂好きにはユニークで大満足だった。

 3セットこなし、脱衣場の6人掛けベンチで扇風機に当たりつつ、ほんのりととのった。

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