ふくらはぎのむくみ解消(2)ヒラメ筋の硬さが原因! 簡単ほぐしマッサージ
Soleus
筋トレは、正しいフォームで行わなければ狙った筋肉を鍛えられない。今回は、4回にわたり、ふくらはぎのむくみに悩んでいる人向けのストレッチをスポーツジム「PLAYGROUND」銀座店のエグゼクティブトレーナー、KENICHIさんに教えてもらう。
第2回は「Soleus(日本語でヒラメ筋)」。ふくらはぎの筋肉は「下腿三頭筋」と呼ばれ、ヒラメ筋と腓腹筋(ひふくきん)で構成されている。
「ヒラメ筋は、魚のヒラメのように扁平で広大な筋腹をもつことから、その名が付けられました。運動でジャンプ系の動きを多く行う方や、日常的によく歩く方は、ヒラメ筋が疲労から硬くなりやすく、ほぐさないと脚のむくみにつながりやすい。とても簡単なマッサージですからぜひ覚えて日課にしてください」(KENICHIさん=以下同)
Soleusの正しいやり方はこうだ。
1. 床に座り、一方の足のかかとと、ふくらはぎの一番太い腓腹筋の間にあるくぼんでいるあたりにあるヒラメ筋を、親指と人差し指で強めにつかむ(写真A)。
2. つかんだ手を、波打つようなイメージで揺らすようにして20回ほど揉む(写真B)。揉んだら、指ひとつ分上に移動して、また同じ動きを。終わったらまた指ひとつ分上に移動して同じ動きを繰り返す。
「張りを強く感じるかもしれませんが、それはヒラメ筋が疲労し硬くなっている証拠。続けているうちに痛みが和らいできます。つまむときは、かなり力を使います。指が疲れてきたら、強く押す動きに切り替えてもOKです。お風呂上りなど、夜眠る前に行うとリラックスして副交感神経が優位に働き、睡眠の質が上がります」
間違いやすいポイントはこうだ。
【動きが速すぎる】
「大きく、強く、ゆっくりと、波打つように揺らすことが、このストレッチの一番のポイントです。浅くつまんでひっぱる程度ではヒラメ筋がほぐれず、ふくらはぎへの効果が出ません。ヒラメ筋が硬いとふくらはぎのむくみの原因になるほか、つま先の動きが鈍くなり、しっかりと地面を蹴って歩けなくなる。すると、ちょっとした段差程度でも転びやすくなります。ほぐすことをしっかりと習慣化しましょう」
記者もやってみた。普段からよく歩くのでヒラメ筋が疲労しているはずなのだが、痛みはなくむしろ気持ちいい。
KENICHIさんによれば、記者の足首が生まれつき柔軟なのが関係しているのでは、とのこと。体は相当硬い方だと自覚はあるのだが、それでも体のすべてが硬いというわけではないのだなと、また新たな発見をした思いだ。
なお、足首が柔軟なのは硬いよりはいいことではあるが、柔らかい分、なにかあった際に踏ん張りが効かないこともあるそう。電車の中での急ブレーキなどで転んでしまったりしないように、気をつけたい。