上昌広
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上昌広医療ガバナンス研究所 理事長

1968年兵庫県生まれ。内科医。東京大学医学部卒。虎の門病院や国立がん研究センター中央病院で臨床研究に従事。2005年から16年まで東京大学医科学研究所で、先端医療社会コミュニケーションシステムを主宰し、医療ガバナンスを研究。16年から現職。

尾身会長また誤り繰り返す…新型コロナ「第7波」による“医療崩壊”の責任

公開日: 更新日:

 8月4日、厚労省は新型コロナに感染しても軽症なら医療機関の受診を控えるよう呼びかけた。

 なぜ、こんなことになるのか。オミクロン株は重症化しにくく、昨年のように、重症患者が巷にあふれているわけではない。

 問題は、院内感染が多発していることだ。8月初旬、東大病院では200人の職員が欠勤し、1157床の病床の3割が稼働できなかった。都内のコロナ診療基幹病院に勤務する医師は、「院内で100人近くが自宅待機。定時手術は全て延期、救急受け入れもほぼお断りです」と言う。

 8月5日、コロナに感染した都内在住の80歳代の男性が、救急車の受け入れ先が見つからず、死亡した。当時、病床使用率は57.5%だった。院内感染が多発し、どこも受け入れる余裕がなかったのだ。

 なぜ、こんなことになったのか。それは、厚労省がワクチンの4回目接種を高齢者に限定し、医師・看護師らを接種対象から外したからだ。

 4回目接種が感染予防に有効なことは公知だ。4月13日、イスラエルの研究チームは、60歳以上の高齢者に対して、4回目接種を行ったところ、3回接種と比べ、感染リスクが45%低下していたと米「ニューイングランド医学誌」に報告している。その後、カナダのオンタリオ州の公衆衛生局の研究チームからも同様の研究が「英国医師会誌」に報告されている。

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