旧統一教会問題で反応が鈍い自民党 日本人の「忘れっぽさ」に期待しているのか
日刊ゲンダイ(3日付)によると、自民党の「統一教会『濃厚接触』議員」は32人に上る。二之湯国家公安委員長、安倍元総理の実弟の岸防衛相、末松文科相、細田衆院議長らで、日本維新の会も13人の議員について教団との接点を認めた。
私も以前、自民党のほとんどの議員事務所に無給で滅私奉公する教団派遣の人員がいた、と某首相経験者から聞いたことがある。秘書が全員、教団から派遣されている人もいた。
始まりは教祖・文鮮明氏と岸信介元総理との交流だ。岸氏は文氏の盟友として、教団の関連団体「国際勝共連合」の設立を支えたという。“勝共”は「共産主義に打ち勝つ」の意で、50年代、60年代のソ連が脅威だった時代に強い警戒感から設立された。
文氏に人を引きつけるカリスマ性があったのは確かなのだろう。北朝鮮の故・金日成氏とも親交があったらしい。
岸氏との縁は娘婿の安倍晋太郎氏、孫の晋三氏と岸信夫氏が継承した。その間、福田(赳夫)から森、小泉、安倍、福田(康夫)まで歴代5人の総理を出した与党の最大派閥が、あまたのトラブルを起こしてきた宗教団体と関わっていたのだ。