元信者が明かす訪問勧誘の手口 旧統一教会問題はなぜ「女性被害者」が圧倒的に多いのか
「勧誘のターゲットは女性? 圧倒的に女性です。マスウエディングのメンバーを集める時に女性信者が多く、男性が集まらなくて困っています。だから韓国人男性に、『日本人の女性と結婚できるよ』と誘い、マスウエディングに参加させています」
「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の山口広弁護士は先月29日、外国特派員協会で開いた会見で旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の現状をこう指摘した。マスウエディングとは「合同結婚式」を指す。
山上徹也容疑者(41)の母親も信者だ。旧統一教会に入信したのは1991年ごろ。81年に実母を失い、84年には夫が飛び降り自殺、そして長男が小児がんを患い、10歳の頃、抗がん剤投与で右目を失明した。母親は同じ地域に住む信者に悩みを打ち明けるうちに旧統一教会に勧誘され、活動にのめり込んでいった。
頻繁に韓国にある旧統一教会の聖地・清平を訪れ、イベントに参加。日本に残された3人の子どもたちは食事も与えられず、ネグレクト状態だった。結局、母親は教団に1億円以上の献金をつぎ込み、自己破産に追い込まれた。