エンジェル投資家との出会いが転機 日本人女性が「ミスビットコイン」になるまで
藤本真衣さん(36歳)本業=広告代理店、エンジェル投資家/副業=ビットコインの啓発活動
「ミスビットコイン」として活動をしている藤本真衣さんは兵庫県神戸市生まれで、母は元タカラジェンヌ。
「挑戦したいことには何事にでもチャレンジする環境を与えてくれる親でした。幼稚園の時からさまざまな習い事をさせてもらい、高校在学中から芸能活動をはじめました。テレビ、CM、舞台などにも出演しましたが、競争が激しくて、比較されていた人が、東京の大手事務所に契約が決まり、瞬く間に日本では知らない人がいないほどの人気女優になりました。その後、私は芸能活動を断念しました。ただ、この経験があるからこそ、表舞台に出ることに動じなくなって、ミスビットコインという活動の方向性も見つけられました」
藤本さんは、大学在学中に教育事業に興味を持ち、家庭教師の派遣会社で仕事を始める。そこでビジネスの基本を学び、楽しさも知ったという。
「人生が少し軌道に乗り始めた時期です。大学卒業後は、キッズ時計(プロカメラマンがキッズや赤ちゃんを撮影した写真素材が、1分ごとに変わっていくWeb時計)を運営する会社に就職しました。そこで海外送金を含む子ども支援の寄付プラットフォーム事業を立ち上げようとしていたところ、“ビットコインの伝道師”ロジャー・バーと出会ったんです。2011年12月のことです」
■衝撃を受けて会社を辞めて独立
ロジャー・バーは有名なビットコイン関連スタートアップのエンジェル投資家だ。この出会いが藤本さんの人生における大きな転機になった。
「銀行を使った海外送金の仕組みは手数料がものすごく高く、数千円以上取られるのに対してビットコインの送金手数料はその当時で10円以下。この衝撃が、ビットコインやブロックチェーン技術に対する最初の印象です。当時はビットコインがここまで値上がりするなどとは思ってもいませんでした」