さっき食べたはずが低血糖状態に「食事後に眠たくなる人」は危険信号
脳は、体全体の20~25%ものカロリー(エネルギー)を消費する。そのエネルギー源として最も利用されるのが、炭水化物の中の「糖質(ブドウ糖)」だ。
「脳を良い状態にするためには糖質が欠かせません。糖質を摂取しないとガソリンが空になった自動車同様、動き出してくれません。ですが、人間の場合、たくさん糖質を摂取すればいいというわけではないのです」
西さんは「血糖値スパイクという現象を避けなければいけない」と続ける。
「糖質を取り過ぎてしまうと、血糖値が急上昇してしまうため、脳から『下げなさい』という指令が送られます。これが膵臓から分泌されるインスリンです」
インスリンは糖の代謝をコントロールし、血糖値を下げる働きを持つ。「血糖値が急上昇するということは、結果的に大量のインスリンが分泌されます。すると、急激に上がった血糖値が急激に下がる……、つまり、たくさんカロリーを摂取したはずなのに低血糖に戻ってしまう状態になります。血糖値の数値が山を駆け上がるように急上昇し、インスリンが分泌され一気に谷底へ向かう。これが“血糖値スパイク”です」