「KDDI通信障害」119番できず病状悪化や命に関わったら…賠償金は? 弁護士に聞いた
2日未明に発生したKDDIの大規模な通信障害により、auやUQモバイルから緊急通報がつながりにくくなり、大きな影響を及ぼした。
宮城県仙台市では下腹部の痛みを感じた20代男性が携帯電話で119番通報できず、自力で近くの消防署に駆け込み、救急搬送された。滋賀県大津市では、登山中に転倒して下山できなくなった男性の携帯電話がauだったため、通りかかった登山者の別のキャリアーの携帯電話で通報し、防災ヘリで救出された。
通報の遅れにより病状が悪化したり、命に関わった場合、損害賠償を求められるのか。弁護士の山口宏氏に聞いた。
「すぐに119番につながっていれば命が助かったとしたら、遺族にしてみれば『慰謝料よこせ』という気持ちになるのは当然です。最近は固定電話がない家庭も多く、家の中で倒れ、携帯電話が通じなかったらどうしようもありません。数時間放置され、助かるものも助からないケースもあり得ます。争ってみる価値はあります」
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