出井康博
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出井康博ジャーナリスト

いでい・やすひろ 1965年、岡山県生まれ。早大政経学部卒業。英字紙「THE NIKKEI WEEKLY」記者などを経て、フリー。著書に「移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線」(角川新書)、「ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)など。

(57)大手各紙は制度を批判 その一方で新聞配達に「実習生」を求める矛盾

公開日: 更新日:

 朝日新聞の実質的な傘下組織「朝日奨学会」は、新聞販売所に斡旋したベトナム人ら外国人の新聞奨学生から月1万円の「奨学会費」を徴収し、年1億円以上の収入を得ているとみられる。近年、このビジネスモデルを模倣する民間の人材派遣業者が増えている。販売所関係者が解説する。

「東京のような都会の販売所では、日本人の配達員が集まりません。朝日の場合、奨学会がベトナム人奨学生らを派遣しているが、それでも人手が足りない。他紙の販売所はさらに深刻で、人材派遣業者が留学生バイトを売り込んでいます」

 関係者はそう言って、ある業者から都内の販売所にファクスで届いた留学生斡旋のチラシを取り出した。「〇〇新聞奨学会からのご案内」と書かれた冒頭部分を見ると、まるで新聞社の奨学会のようだが、連絡先になっているのは民間の派遣業者だ。

「この業者の場合、留学生1人の斡旋につき20万円の紹介料に加え、月1万~1.5万円の手数料を販売所から徴収するらしい。『奨学会』と名乗ってはいるが、朝日の奨学生制度のように、販売所が留学生の学費を負担する仕組みはありません。販売所が留学生に支払うのは月15万円の給与だけです」

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