【ツマを利用した大根もち】添え物から主役級のツマミに昇格!
「高い、何もかも高い」。スーパーに行くとブツブツと呪文のように唱える日々を送っている。それでも「お給料が出た時ぐらいは……」と刺し身の盛り合わせ(6点)を買い物かごに入れた。税込みで1706円ナリ。
だが、単に欲望に負けたわけではない。記者の頭の中では“おいしく始末”する計画が入念に練られていた。刺し身で冷酒を引っかけた翌日は、添えられている大根のツマを使って「大根もち」を作るという2日分の晩酌プランが。
大根のツマを再利用する方法は、以前からSNSや掲示板でチェックしている。ナムルや味噌汁の具にするレシピも種類豊富に紹介されているが、いま、大根もちのリメークがすこぶる話題になっている。
大根もちは中国の広東や香港料理で親しまれている飲茶で、細切りにした大根に上新粉、干しエビや干し貝柱などを加えてセイロで蒸し、油でこんがりと焼き上げるという手間のかかる一品だ。現地や広東料理の専門店で食べるそれは病みつきになるうまさだが、自宅でシロウトが再現するのはなかなか至難の業……。
しかし、ツマを使えば、大根を細切りにする手間は省ける。続く工程も、魚の臭みやドリップ(赤い液体)を流水で洗い、水気を切って、全ての材料をボウルに入れて混ぜ合わせるだけ。複数のレシピを参考にし、今回はベーコンとネギの定番だが、からし明太子やツナ、ちりめんじゃこなどを加えて何度か作った。毎回、必ず入れるのがシュレッドチーズ(ピザ用チーズ)で、程よい塩味とつなぎの役割を担い、キモとなる。これで一度も失敗はない。
ツマだけのパックを買っても
「ツマ」には物の端の部分という意もあるが、大根もちにすればメイン級のツマミ・おかずに早変わり。そもそも刺し盛りのお代の中にはツマの料金も含まれている。それを“ポイ”してしまうのは、現金をドブに捨てるようなもの。あまりにもったいない。
給料日前は決まってカツカツになるが、刺し身は買わず、ツマだけのパックを買う手もある(そして、そのパックには割引シールが貼られていたりする)。
ビールが進むモッチモチの大根もち、だまされたと思って試してほしい!
(日刊ゲンダイ編集部)
【材料】
・大根のツマ…手のひらでたっぷりと2つかみ分
・片栗粉…大さじ3
・シュレッドチーズ…30グラム
・ベーコン、青ネギ…お好みで
・黒コショウ…適量
・ごま油…適量
【作り方】
(1)大根のツマは流水で洗い、水を切る。
(2)ベーコンと青ネギを刻む。
(3)ボウルにごま油以外の材料を全て入れ、よく混ぜ合わせる(写真①②)。
(4)フライパンもしくはホットプレートを熱し、ごま油を入れる。③を入れ、薄く平らにする(写真③)。
(5)両面をじっくりと、こんがり焼く。器に盛り付けて、ポン酢やラー油など(分量外)を添えて、出来上がり。