探偵つけて年下妻の浮気を確認! “元サヤ”希望で束縛夫に変貌した男性の悲哀
妻の浮気を知ってしまった…
「冷酷と激情のあいだvol.92〜女性編〜」では、夫であるヒロシさんからの束縛が強くなってきていることに苦しむ妻・麻子さん(仮名/41歳)の苦痛をお届けしました。
結婚2年目にして、以前よりも妻への束縛を強めているヒロシさんには、実は妻には言えない切実な事情が隠されています。いったい、どういうことなのでしょうか……。
【冷酷と激情のあいだ~男性編~】
「僕が妻の行動を管理しなくちゃいけなくなったのは……、妻の浮気を知ったからですよ。それしか理由はありません。
でも、妻は僕が妻の浮気に関する証拠を掴んでいることは知りません。まだ僕は、そのことを妻には伝えていないんです。
伝えようか迷ったのですが、それを言って離婚だなんだってなるのは避けたくて、できれば穏便に済ませたいというのが僕の気持ちです」
結婚半年を迎える頃までは、妻のことは一切、束縛をしたことがなかったというヒロシさん。
しかし妻が深夜に帰宅する日が増えたことで「何かがおかしい」と感じ、探偵に依頼したところ、妻は「友達と飲みに行く」と言いながら、友人と飲んだあとに特定の男性と会い、その男性とホテルに寄ってから帰宅していることを知ってしまったのだそうです。
妻に事実を告げても無意味
「“飲みに行く”は嘘ではないけれど、その後にもうひとり会ってから帰宅していたってルーティンでしたね。一度や二度ではありません。
その男との関係が今は切れているのかわかりませんが、僕は妻の浮気を知ってから、このままじゃマズイと思って妻に対して管理をするスタイルに変わってしまったんです。
本当は僕だって、妻のことをいちいち管理なんてしたくありませんよ。だけど、浮気をされたことはショックだったし、今でも不愉快です」
ヒロシさんは、何度か妻に対して「浮気を知ってしまった」と伝えようとしたこともあると言います。
しかし妻の性格を考えると「開き直るか、その男のところに行くと言い出しかねないと思って、やめました」と、ため息まじりに話します。
「結婚してあげた」上から目線の妻にガッカリすることも
「妻は僕より10歳も年下なので、どこかで僕に対して『おじさんのくせに』という気持ちがあるようなんですよね。
結婚に関しても、恋愛結婚だったし、お互いに“結婚したい”という気持ちがあって結婚したと思いたいですが、妻と話していると言葉の端々に独身生活が長かったあなたと結婚して“あげた”という趣旨が隠れている感じがして、ガッカリすることもあります」
束縛を強めてからは、妻は以前より自由に外出することが難しくなったはずだとヒロシさんは考えていて、「だからそろそろ、浮気はやめてくれたかもしれない」と期待はしているそう。
しかし昼間は仕事に出ているため、妻が「僕に伝えている通りに過ごしているのかはわからないし、ひょっとしたら昼間の間に浮気相手の男と会っているかもしれないですよね」と悲しそうに話します。
できれば昔みたいに戻りたいけど…
「浮気をやめてもらいたいっていうのが僕の願いですね。本当は僕だって、妻のことを信頼したいんです。でも裏切られていたことを知ってしまった以上は、なかなか以前と同じように接するのが難しいと感じています。
ときどき、僕も妻に対して言葉がキツくなってしまうことがあって後から反省します。こんな感じなのに、ずっと夫婦を続けていけるのかどうか不安になることもありますね。
でも僕は妻のことを好きですし、できれば昔みたいに仲のいいふたりに戻りたいんですよね。妻に僕の気持ちが伝わっているとは、到底思えないですけどね」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
(並木まき/ライター・エディター)