「梅雨入り」誰が決めているの? スパコンより長年の“経験”がモノを言う
すでに梅雨入りした沖縄や奄美に続き、6月に入ると列島各地から「〇月〇日ごろ、梅雨入りしたとみられます」といった発表が聞こえてくる。
この梅雨入り、いったい誰が決めているのか?
「答えは、気象庁の職員です。さらに詳しく言えば、南は沖縄気象台から北は仙台管区気象台まで12の各気象台が業務として行っています」
こう解説するのは、お天気キャスターの森田正光さん。さては、全国の気象台に梅雨にめっちゃ詳しい職員さんでもいるのだろうか。気象庁の天気相談所に聞いてみた。
「梅雨専門の担当がいるわけではありません。皆さんは、週間予報やその先の長期予報を見たり聞いたりしたことがあるかと思いますが、気象庁ではスーパーコンピューターの計算を基に本庁の職員が『予想天気図』をつくっています。その天気図をつくった職員と全国気象台の担当者が相談しながら、さらに現地の状況も加味して『梅雨入りしたとみられる』といった発表を行っています」
例えば、29日ごろから梅雨前線が北上の気配を見せ、30日に九州に接近する。だが、30日が仮に晴れの予想だと、梅雨入り発表をするかどうか迷うところで、「もうちょっと待ちましょうか」「いや、いきましょうよ」といったやりとりが虎ノ門(本庁)と気象台の間で行われているようだ。