「電動キックボード」の安全性を自動車評論家が懸念…大幅緩和で免許やヘルメットが不要に
いま若者を中心に、移動手段として人気を集めている「電動キックボード」。4月19日に利用要件の大幅緩和につながる改正道交法が国会で成立し、2年以内に施行される。
原付バイクと同じ扱いだったのが、改正によって、新設の「特定小型原動機付自転車」に区分される。「最高速度時速20キロまで」「年齢制限は16歳以上で免許は不要」「ヘルメットの着用は任意」と、多くの人が利用できるようになる一方で、安全性に疑問の声が上がっている。
自身も電動キックボードを所有している自動車評論家の国沢光宏氏は、「乗ってみると分かりますが」とこう続ける。
「左右の重心が安定せずグラグラしやすいので、真っすぐ走らせるのが難しい。タイヤは大きければ大きいほど安定しますが、電動キックボードの多くは小径タイヤなので、路面のちょっとしたデコボコやミゾ、段差で転倒しやすい上、タイヤのグリップが利かないため、雨の日などは横滑りしやすい。ブレーキ性能も非常に脆弱です。もし車道を走行中にマンホールでスリップして、転倒した先にトラックやバスが走行していたら、危険極まりないでしょう」