岸田首相が派閥会長をつづける謎解き…「キングメーカー」への布石が本当の狙い
東京都内のホテルで18日に開かれた自民党岸田派(45人)の政治資金パーティー。派閥領袖の岸田首相も出席し、「私は来賓として来ました。と同時に派閥のメンバーでもあります」と、うれしそうに挨拶してみせた。
それにしても異例なのは、総理総裁に就いた後も、岸田首相が派閥の会長をつづけていることだ。それまで自民党は、総理在任中は派閥を離脱するのが慣例だった。しかも岸田首相は、派閥の領袖をつづけているだけでなく、毎週木曜日に開催される派閥の例会にも月1回以上のペースで参加している。
派内には“総理を目指す”と公言している林芳正外相がいるため、「派閥を空けると主導権を失いかねないためだろう」という声がある。
本人の狙いはキングメーカー
しかし、岸田首相が派閥会長をつづけている本当の理由は、キングメーカーになるためだ、という見方が流れている。
「夏の参院選で勝利したら、国政選挙がない“黄金の3年間”が待っているので岸田首相はやりたいことができる、という解説が流布されています。たしかに、参院選を乗り切ったら政権が安定するのは間違いないでしょう。でも、3年あろうが、5年あろうが、岸田首相にはやりたいことがないのが実態です。本人も長期政権は考えていないでしょう。それよりも、狙っているのはキングメーカーだとみられています。意外かも知れませんが、本人は政局好きで、政局観に絶対の自信を持っている。キングメーカーになるためには、派閥を大きくし、派閥をしっかりグリップしておく必要がある。派閥会長をつづけているのは、そのためでしょう。この先、キングメーカーになり得るのは、安倍晋三と菅義偉の2人です。岸田さんは、そこに割り込み、総理退陣後も影響力をキープするつもりだと思う」(自民党事情通)
岸田首相は内心、自分をバカにしてきた安倍晋三・菅義偉両氏に強い恨みを持っているともいわれている。醜い争いが始まっているということか。