【どて焼き(牛スジとコンニャクのみそ煮込み)】100グラム150円のごちそう
牛肉は高い。シチューやカレーに使うスネ肉だって、和牛であれば結構な値段だ。けれども、スジ肉なら手を出しやすい。
行きつけの肉屋なら和牛のスジが100グラム150円。店に置いてあれば買うし、置いていなければ、店員に「牛スジは出ませんか?」と聞く。フツーの部位を処理する過程で、ある程度の量にならなければ、店頭に並ばないことが多いからだ。
狙い目は月に何度か行われるバーゲン。半額セールの際は店頭に長蛇の列ができるが、列にはもちろん並ばない。銘柄牛も含め、大量の牛をさばくことによって生じるスジが目当てだからだ。
そんなときは霜降りで、このまま焼いて食べた方がいいんじゃないかと思うような上物が手に入ることもある。すぐに使わない場合は、ジップロックにでも入れて冷凍保存しておけばよい。
安価な代わりに、調理には手間がかかる。下ゆでしてアクや脂を取り除いてから、コトコトと煮込んでいく。1時間半から2時間ほど煮れば、まさにトロットロになった牛スジが楽しめる。拙宅ではスジやスネの煮込み時間を節約したくて圧力鍋を購入したほどだ。
もうひとつ、ポイントとなるのは一緒に味付けするコンニャクの下処理だ。詳細は後述するとして、下処理をきちんとすることで味はしみやすく、臭みも残らない。
(日刊ゲンダイ編集部)
【材料】
・牛スジ…400グラム
・コンニャク…1枚
・ねぎの青い部分…適量
・青ネギ…適量
・七味か一味とうがらし…適量
・ニンニク…2片
・ショウガ…少々
・みりん…適量
・味噌…適量
・塩…小さじ1
【作り方】
(1)牛スジを水から下ゆでする。煮立ったらアクや脂をすくいながら中火で15分ほど煮る。
(2)下ゆでした牛スジを一口大に切ったら、ニンニク、ショウガ、ねぎの青い部分と一緒に水から煮込む。圧力鍋なら水の量は牛スジがひたひたに隠れるくらいで35分、通常の鍋なら水をつぎ足しながら弱火で1時間半から2時間ほど煮込む(写真①)。
(3)コンニャクを一口大に切ったら塩をまぶして水から20分ほど煮る。水を切ってからコンニャクがキュッキュと鳴くまでからいり(写真②)。
(4)牛スジを煮た鍋にコンニャクを入れ、味をみながらみりんと味噌を足し、弱火で20分ほど煮込んだから出来上がり。お好みで青ネギと七味か一味を散らす。