回転寿司評論家・米川伸生さん厳選 これが大手4社のイチオシ握りだ
GWに家族揃っての外食といえば回転寿司だろう。最近はコスパの良さにとどまらず、鮮度の高さ、肉寿司といった魚介類以外の“陸上寿司”が充実している。TVチャンピオン2の「回転寿司通選手権」(テレビ東京系)で優勝経験があり、「回転寿司の経営学」(東洋経済新報社)の著書もある米川氏によると、この5~6年、回転寿司は客単価が上がり続け、店舗はオペレーションから味優先にシフトした。
さらに、ロシアのウクライナ侵攻で、回転寿司の中身も変わりそうだ。
「主にロシア産に頼っていたカニ・いくら・生サーモン(アトランティックサーモン)はストックが減っています。グランドメニューでは全撤回を余儀なくされる可能性もある。その代わりに、ハマチやマダイなどは質を重視し、冷凍ではなく鮮魚が主流になったり、『はま寿司』の肉寿司のように海鮮以外のネタが充実するでしょう」
各社のイチオシの寿司は別表の通り。たとえば、寿司ネタ1番人気の「サーモン」といえば、生サーモンを指し、なめらかな味わいで臭みがないのが特徴だった。
「トラウトサーモンなら提供はされていますが、味は随分落ちる。『かっぱ寿司』は脂の乗りがよく味わいのいいキングサーモンをフェアで展開していましたし、サーモンに関しては今後もフェアでこだわりのネタが提供されると考えられます」
サイドメニューは「えび天と季節の天丼」
サイドメニューなら、大手で最初に導入した「くら寿司」が圧倒的リード。米川氏が絶賛したのは「えび天と季節の天丼 平日限定」(580円=茶碗蒸しまたはあおさ入り赤だし付き)だ。
「専用のフライヤーを使用しているので、衣もサクッとして酢飯との相性が抜群。えび天(2本、110円)をトッピングすれば5本付いた超豪華天丼が味わえます。デザート全般なら『スシロー』。2017年から『スシローカフェ部』を発足し、有名パティシエとのコラボ商品を開発しています」
最近は「特急レーン」で、注文した商品のみを運んでもらう人も多いが、「回ってきたお寿司」にはお得品も交じっている。
「たとえば、『くら寿司』は鉄火巻きの中身が中トロだったり、『スシロー』はタイやハマチのはらみをネタにした寿司が回っています。高級部位の“端材”を使ったコスパのいい寿司が食べられます」
見逃さないようにしたい。