プーチン大統領の愛娘2人のプロフィルが米英制裁で全世界に拡散
ロシア軍が撤退したウクライナ北部キーウ州で民間人とみられる遺体が多数見つかった問題を受け、米英政府は4月上旬、重要人物2人を新たに対ロシア制裁の対象に指定した。マリアとカテリーナ。現代ロシアのツァー(皇帝)とも呼ばれるプーチン大統領の愛娘2人だ。制裁網は、いよいよクレムリンの「本丸」の一歩手前まで広がっている。
■偽名で生活
「マリア・ウラジーミロブナ・ボロンツォワ 1985年4月28日レニングラード(現サンクトペテルブルク)生まれ」
「カテリーナ・ウラジーミロブナ・チホノワ 86年8月31日ドイツ・ドレスデン生まれ」
米財務省の発表資料を引用した。マリア(36)は長女、カテリーナ(35)は次女。ミドルネームのウラジーミロブナは「ウラジーミルの子」を意味する。姓がプーチナ(プーチンの女性形)でないのは、2人とも偽名で生活しているからだ。
プーチン一家の基本的な情報は、大統領就任に伴う報道などで一定程度は明らかになっているものの、詳細はずっと「国家機密」扱い。大統領として第2次チェチェン紛争で指揮を執る中、万が一にも娘らがテロリストに誘拐されて弱みを握られ、国家の意思決定に悪影響を及ぼしてはならないという判断からとみられる。