【スズキのアラの味噌漬け】味噌ダレは甘くするに限る
デパ地下の精肉売り場や鮮魚売り場には、必ずと言っていいくらいお宝が眠っている。
精肉売り場ならおすすめは牛スジ。国産のブランド牛のスジまで一緒くたにしている割に廉価なのがいい。スジ肉なのに霜が降っていることも珍しくない。鮮魚売り場なら何と言ってもアラだ。いまなら、天然のタイやらサワラやらのアラが比較的安い値段で置いてある。
休日のたびにアラがパック詰めされたショーケースをのぞいていたら、過日、ビックリするような掘り出し物に遭遇した。
スズキのカマや切れ端が、写真のようにぎっしり詰まって1パック150円。迷わず買った。スズキと言えば、夏が旬の魚だが、な~に、構うものか。高級魚が時期外れというだけで格安で食べられるのだから。
今回はアラを丸ごと味噌漬けにして、焼くことにした。ジップロックの中で味噌ダレを作り、サッと洗ったアラを入れたら冷蔵庫へ放り込んでおく。丸1日、漬け込めば十分、味が入る。
ポイントはアラを漬け込む味噌ダレだろう。味見をして、少し甘過ぎるんじゃないかと思うくらいみりんか砂糖を入れたら、一味か七味唐辛子もそれなりに振る。豚の味噌漬けがバツグンにうまい近所の肉屋によれば、「ウチはお客さんが見たら驚くような量の砂糖を入れている。味噌ダレは甘い方が絶対にうまい。ひじきの煮物などのお総菜にしても、味をまとめようと思ったら、思い切って砂糖を入れるのがコツ」だそうだ。
なるほど、グリルで焼いた味噌漬けは、甘味が魚のうまみを引き立てている。肉でも魚でも味噌漬けは、味噌ダレを思い切って甘くするに限る。 (本紙編集部)
【材料】
・スズキのアラ…1パック(写真①)
・味噌…適量
・酒…適量
・みりんか砂糖…味をみて甘さを感じる量
・一味か七味唐辛子…適量
【作り方】
(1)ジップロックの中に味噌酒、一味か七味唐辛子、十分に甘さを感じるだけのみりんか砂糖を入れて混ぜ合わせる。
(2)アラをさっと洗ったらペーパータオルで水気を取り、1に入れ、冷蔵庫の中で丸1日おく(写真②)。
(3)味噌を軽く拭き取ったらグリルかフライパンで焼いて出来上がり。