33歳独身女が新宿の中古マンションを購入、思いのほか居心地がいい
新宿・歌舞伎町に程近い繁華街のマンションを買ったのは33歳のとき。「なんでそんな物騒な場所に家を買ったの?」とよく言われた。新宿のイメージといえば、大沢在昌の「新宿鮫」や馳星周の「不夜城」が色濃く刷り込まれている人も多い。昔ながらのヤクザが暗躍し、中国マフィアに外国人窃盗団が跳梁跋扈するハードボイルドな街。ホストやキャバクラ嬢たちが、きらびやかだが熾烈な争いを繰り広げ、人々のただれた欲望が渦巻く歓楽街。それが新宿。33歳独身女がひとりで住む街ではない、ということなのだろう。
■7店にボトル、ハシゴ酒も日課
当時、私が通っていたのは、主に新宿2丁目や新宿ゴールデン街だった。先輩に連れて行ってもらったり、店主同士のつながりで紹介されたり。ハシゴ酒も日課で、7軒の店にボトルを入れ(ジャックダニエルとか鏡月とか、そんなに高くないヤツね)、日替わりで各店巡回するような生活だった。