滝田誠一郎
著者のコラム一覧
滝田誠一郎ノンフィクション作家

1955年東京都生まれ、青山学院大法学部卒。ヒューマン・ドキュメンタリー作品を数多く手がける一方で、ジャーナリストとして雇用・人事問題を取材。著書に「開高健名言辞典 漂えど沈ます」(小学館)、「消せるボールペン30年の開発物語」(小学館新書)、「IT起業家10人の10年」(講談社)などがある。

たいめいけん3代目・専務 茂出木浩司さん(5)橋本禎造さんの江戸凧を見たら感動すると思う

公開日: 更新日:

凧/カイトサーフィン

 たいめいけん創業の地は中央区新川。1931年、茂出木心護さんがこの地に「泰明軒」を開店したのがはじまりだ。

 1948年、中央区日本橋1丁目に移転し、このとき店名を「たいめいけん」に改めた。1973年には6階建てのビルを新築。たいめいけんといえば、角地に立つレンガ柄のこのビルを思い浮かべる人がほとんどだろう。日本橋1丁目再開発計画に伴い、この地での営業は2020年10月に一時休業となり、現在は中央区日本橋室町で営業している。

 移転先のすぐそばの室町NSビルの2階に、旧本店ビルの5階に開設されていた「凧の博物館」も移設され、江戸凧をはじめ常時100種類超の凧が展示されている。

 日本橋1丁目再開発計画は、日本橋川沿いで今後予定される5つの市街地再開発事業の第1弾で、21年12月に着工、26年3月末の竣工予定になっている。

 同計画はA~C3街区で構成され、A街区は中央区の指定有形文化財に指定されている日本橋野村ビル旧館の外観を保存活用するなど、日本橋の伝統と文化を受け継ぎつつ地域全体の再開発が図られることになっている。B街区は日本橋川の水辺空間を生かすことに主眼を置き、テラスデッキや広場を設けたり、観光バスの乗降場が設置される予定だ。C街区には地上52階、高さ約284メートルのメインタワーが建設される。39~47階にはヒルトンが運営するホテル「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」が入る計画になっている。

「江戸の文化を保存していきたい」

 同計画とは別に、日本橋川の上を通っている首都高速道路の地下事業化計画もあり、今後数年で日本橋界隈は大きく変貌することになる。

「すごい勢いで再開発が進んでいて、何年かすると日本橋もすっかり様変わりしてしまうんでしょうね。そういう中にあっても、江戸の文化の中心ともいえる日本橋に店を構えている以上、江戸の文化を大事に保存していきたいと思っています。うちの祖父は、江戸の文化を大事にするために店の中にわざわざ座敷を設け、そこで落語の会をずっとやってた。なので、再開発事業で新しくできる店も、江戸の文化を大事にすることをコンセプトにしたいと思っています。具体的には店と『凧の博物館』を一体化するようなイメージです。『凧の博物館』で展示している江戸凧を額に入れ、お店の壁に埋め込むような装飾を考えています。僕が大好きな橋本禎造さんの江戸凧を見たら、みんな感動すると思いますよ」

 江戸凧を飾ると同時に、大きなモニターにカイトサーフィンの動画など映し出したら面白いかもしれない。 =おわり

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