皇族の現実とは…一般国民よりもよっぽど不自由で不平等
もしも小室圭さんがニューヨーク州の司法試験に合格して、眞子さんとの夫婦合算で世帯年収が3500万円になったら、税金をどれぐらい払うのかという記事がネットで紹介されていた。金額はともかく、眞子さんにとって自分で税金を払うのは初めての体験かもしれない。
結婚前まで眞子さんは内親王として皇室経済法の規定によって915万円を受け取っていたはずだが、これには税金がかかっていない。ただ、それ以外に得た収入には納税の義務がある。秋篠宮家の職員が代わって手続きをしていたはずである。
戦前の皇族はすべてに課税されなかった。天皇が崩御して新しい天皇が遺産を相続しても、相続税を払う必要はなかった。なぜなら、天皇というか、皇室そのものが公的な存在であったからである。戦前の皇室予算を見るとそれがよくわかる。現在の予算では、神様にお祈りするための経費(神事費)は、天皇家の宗教行事だから内廷費に入っているが、戦前は冒頭に「神事費」という会計項目があり、「宮廷費」などはその後に続いた。天皇が真っ先にする仕事が神事だからである。「内廷費」もあるにはあったが、天皇皇后の極めて私的な物品の購入や子供の養育費などに限られていた。