山本一力
著者のコラム一覧
山本一力作家

1948年、高知県生まれ。東京都立世田谷工業高校電子科卒業後、広告制作会社勤務等を経て97年「蒼龍」でオール読物新人賞を受賞。2002年「あかね空」で直木賞を受賞。「損料屋喜八郎始末控え」や「ジョン・マン」などシリーズ作品の他「欅しぐれ」「紅けむり」「千両かんばん」など著書多数。

【お題】筒井康隆氏は「出し尽くした」。58歳の私にその達成感はなく…

公開日: 更新日:

「隗より始めよ」で社業に役立つことを創造せよ

 婦人公論に掲載された作家の筒井康隆さんのインタビュー記事に考えさせられた。87歳のいままで常に自分と向き合ってきたから、すべて出し尽くした。もう、出すものはないという内容だった。自分はごく普通のサラリーマンで、58歳。筒井さんのような誇れる業績はない。その時点、その時点では、一生懸命仕事をしてきたと思う。

 しかし、出し尽くしたか、と問われたら、イエスとは即答できない。定年まであと2年。定年延長すると、あと7年だ。たとえ7年後の自分に質問しても、答えは変わらないと思う。そのつど目の前の仕事や生活に頑張っているはずなのに。まだ努力が足りないということなのか?

 ◇  ◇  ◇

 婦人公論での筒井御大の発言は、世代を超えての示唆に富んでおいでだ。

 なかでも次の箇所。

「10代や20代の人たちは本を読まないなんて言うけれど、何を読めばいいのかわからないだけなのかもしれませんね」

 わたしは雑誌・週刊誌・新聞を問わず、編集者や営業マンに言い続けていることがある。

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