安倍元首相この期に及んでマレーシア訪問 プーチン大統領との「会談27回」は不毛の証し
ロシア軍がウクライナに侵攻して10日。一向に出口は見えてこない。ひどすぎるロシアの蛮行に、スイスやスウェーデンなど中立国まで反ロシアの立場。プーチン大統領と懇ろな中国の動きも鈍く、「仲介役」が見当たらないのだ。
「米国メディア関係者は、なぜ、日本が動かないのかと言っていました。2014年のクリミア併合以降も欧米各国がロシアと一線を画す中、安倍政権は対ロ独自外交を展開してきたからです」(全国紙記者)
安倍元首相は首相在任中、ロシアを11回訪問し、プーチン大統領と27回も会談してきた。27回目のウラジオストクでの会談では「ウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている。ゴールまで2人の力で駆け抜けよう」とまで言ってのけている。岸田首相は安倍政権で在任期間歴代2位の4年7カ月にわたって外相を務めた。安倍元首相と岸田首相なら、プーチン大統領を説得する仲介役として適任のようにも見える。
■「私も説得したいのですが」
先月27日のフジテレビ番組に生出演した安倍元首相は、「プーチン大統領を説得してほしい」との声がSNS上で広がっていることについて、「もちろん説得できたら私も説得したいのですが、まずは今、G7首脳たちも結束を固め、プーチン大統領に対する説得を行っている。あるいは外交的な要求、要請、交渉を行っていくのだろうと思います」と答えている。