シャルパンテ 藤森真さんの巻(1)

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肉の頂(東京・蒲田)

 今週から登場するこの人はワイン居酒屋を展開し、「こぼれスパークリングワイン」の名付け親だ。「1年に食べ歩くのは800~900軒」という食通が真っ先に挙げたのが、蒲田にある焼き肉店「肉の頂」だった。

「肉系インスタグラマーが押し寄せていて、とにかくインスタ映えするんです。しかも、肉質がメチャクチャいい。実は、この取材の後も、予約しているんです。すっかりハマっています」

 JR蒲田駅西口を出ると、東京工科大に向かって3分ほど。1階に大衆居酒屋の名店ビートルがあるビルの2階だ。オーナーの鈴木大志さんが、笑顔で迎えてくれた。

「祖父が精肉店を営んでいて、父の代で食肉卸に業態を変え、川崎の食肉流通センター内に食肉卸の店を開業。僕はエンドユーザーにおいしい肉を提供したく、焼き肉店を開いたんです。最初は川崎で、ここが2店目。今年で7年になります」

 なるほど、食肉卸が営む店なら間違いない。お願いしたのは、飲み放題込みで1万円のコース。各テーブルには、タブレットが設置され、注文はそこで。もちろん、スタッフに声をかけて頼んでもいい。

「本日は神戸と鳥取から但馬系の肉をご用意しています。生肉はお好きですか?」

 もちのロン。ユッケ、ウエルカム大歓迎だ。キムチとナムルの盛り合わせで生ビールを飲んでいると、つやっつやのレバーが登場。色艶のよさにレアで焼く。香り高く、しっとりしている。

「ユッケは、『つまんでご卵』をよく混ぜて召し上がってください」

肉の甘さとウマ味がスゴイ

 食中毒事件でユッケの提供は厳しくなり、パック詰めで提供する店が多い中、皿にてんこ盛りで登場。食肉卸が母体だけに、自家調理している証拠。その名の通り、卵をつまんでとろ~り。確かに映える。肉の甘さといいウマ味がスゴイ。

「コロナ禍の前は、ピラミッド形にユッケを盛りつけ、周りに溶き卵を流しかけるスタイルで提供されていたんです。映えますよね」(藤森さん)

 続く牛タンは薄切り3枚と厚切り1枚。薄切りでも通常の店より厚く、厚切りは存在感十分だ。

「薄切りは片面をよく焼いて、もう一方はサッと火を通す程度がオススメです。それで、レアの方を舌にのせて食べてみてください」

 牛タンとディープキスするとは! でも、この食べ方がいい。タンのウマ味がビンビンに伝わってくる。厚切りは両面をしっかり火を通し、中心はレアで。

食肉卸の父が全国の生産者を回る

「お待たせしました。田村牛です」と男性スタッフが手にしていたのは、ドライアイスの煙が立ち込める箱。田村牛は黒毛和種で、オスの但馬牛と処女メスの但馬牛のみを長期肥育したもの。“玉手箱”の中にはランプ、芯々、内モモ、イチボ、カメノコ、友三角の6種盛り。1切れずつとはいえ、1枚は名刺サイズで厚みもある。

「父は全国の生産者さんを回っているんです」と鈴木さん。食肉卸としてのネットワークがあればこそのCPのよさ。

■飲み放題1万円コースに田村牛を出すのはここだけ

 いざあぶると、サシの入り方の違いで味が違うことがよく分かる。ただただウマい。

「1万円のコースに田村牛を出すなんて、ここだけ。しかも2時間の飲み放題込みですから。今でこそ食べログの評価3.1ですけど、予約が取れなくなる人気店になるのは時間の問題ですよ」

予約が取れなくなるのも時間の問題

 但馬牛のハラミは厚切りで、プラチナロースはトリュフと卵でいただく。さらにマルチョウ、シマチョウリブ、上ミノのホルモン3種ときて、リブ芯の握りで、シメには冷麺が。この1万円コースは超オトクだ。

(取材協力・キイストン)

■肉の頂
東京都大田区西蒲田7-4-3 カーサ蒲田2階
℡03.3732.2985

■シャルパンテ 欧風ワイン居酒屋「VINOSITY」を展開するほか、ワインショップやワインスクールも運営。飲食店のプロデュースや開業支援なども行う。

藤森真(ふじもり・まこと) 日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ。フレンチレストランなどでバーテンダーを務め、ソムリエの先駆者、田崎真也氏の薫陶を受ける。ピッツェリアやステーキハウスなどを手掛ける「スティルフーズ」で支配人に。2010年、シャルパンテを設立。

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