「フロントランジ・トゥ・ラテラルレッグ」腿とお尻の引き締め&骨盤のゆがみに◎
フロントランジ・トゥ・ラテラルレッグ
筋トレは、正しいフォームで行わなければ狙った筋肉を鍛えられない。今回、スポーツジム「PLAYGROUND」銀座店のエグゼクティブトレーナー、KENICHIさんに指導をお願いしたのは、フロントランジ・トゥ・ラテラルレッグ。腿の前とお尻の引き締め、骨盤のゆがみを直す効果がある。
「前に動く動作と横に動く動作を連続して行う複合的なトレーニングです。フロントランジだけをやり続けるより筋肉に対する負荷が少なくなるので、体力的には少し楽に感じるかもしれません。筋トレ初心者の方も無理なく行えるでしょう」(KENICHIさん=以下同)
まずフロントランジを行い、次にラテラルレッグを行う。
正しいやり方はこうだ。
床の上で足を腰幅に開いて立ち、右脚を大きく前に出して真下にしゃがみ込んだら、かかとで床を蹴るイメージで元の体勢に戻る(フロントランジ/写真A)。そのまま右脚を振り子のように真横に振り上げ、元の体勢に戻る(ラテラルレッグ/写真B)。この一連の動きを、左右交互に行う。左右各15〜20回が目安。
間違いやすいポイントは次の2つだ。
【戻り方が間違っている】
「フロントランジのときの戻り方が間違っている人が多い。斜め後ろに引っ張られるようにして戻すのが正解。斜めではなく真上に上がってから体を元に戻す人がいますが、これでは体幹に力が入りにくくなってしまうのでもったいないです」
【膝が先行している】
「フロントランジは真下にしゃがむことが重要。ですが、膝を前にぐっと押し出すようにして膝先行でしゃがみ込む人がいます(写真C)。これだと腿の裏に力が入り、本来のターゲットである腿の前とお尻への負荷が逃げていってしまいます」
【体がふらつく】
「ラテラルレッグを行う際に、体が前後にふらついたり、真横ではなく斜め後ろに足を振り上げる人がいます。これは体幹がしっかりしていない証拠。足を振り上げる際には、お腹を薄く硬くして体幹を意識する。無理して高く振り上げなくても大丈夫です」
正しい姿勢で足を振り上げることで、歪んだ骨盤を正しい位置に調整する効果も期待できるそうだ。
「ラテラルレッグのターゲットは大転子(太ももの骨の出っ張った部分で、骨盤に近い骨の部位)。ここが固まっていると骨盤がずれてくる。骨盤がずれると、歩く際に足が出しづらくなる。膝に負担がかかることもあり、年齢を重ねたときの歩きづらさにつながります」
また、大転子が外に開くと、お尻周辺が大きく見え、脚全体が太い印象を人に与えがちになる。「美尻」「美脚」を目指す人にも、このトレーニングはお勧め。
記者もやってみた。足を真横に振り上げるときには体幹を意識しないとぐらつく。しっかりお腹に力を入れて踏ん張ることが重要だ。また、日常生活の中で足を真横に動かすことは滅多にないためか、やってみるとなんとなく新鮮に感じられ爽快感がある。骨盤のゆがみには自覚があるので、真っ直ぐに戻すためにも続けてみたい。目指すは、スムーズに足を動かしてサクサクと歩ける明るい老後である。