観光・小売・飲食・職場…オミクロン株感染不安で我々の暮らしはどうなるのか?

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 オミクロン株の急激な拡大で国内に不安心理が高まっている。地方ではすでに街から人けが消え、悪夢のステイホームが目前。そこで政府は社会インフラの停滞を避けるため陽性者・濃厚接触者の隔離期間短縮など対策を検討しているが、今後、我々の暮らしはどうなってしまうのか?

■東京・八重洲地下街はすでに短縮営業中

「東京都から要請があればもちろん従いますが、すでに店舗さんとの話し合いの上、営業時間の短縮などを行っています。店舗のスタッフから感染者が出れば、これもすみやかに公表し、営業再開まで適切に消毒や清掃を行います」

 こう話すのは、東京駅八重洲口にある「ヤエチカ」(八重洲地下街)の運営担当者。その言葉の通り、紳士服店と食品雑貨店スタッフの感染をHP上にアップして警戒を呼びかけている。

 まん延防止等重点措置が県内全市町に適用されている広島県の「イオンモール広島府中」も時短営業中。「県の要請で酒類提供も終日禁止」(担当者)だ。

 すでにオミクロンの影響は国内のあちこちに出ているが、東京都では病床使用率20%で「重点措置」、50%で「緊急事態宣言」を政府に要請する方針。今後、我々の暮らしはどう変化していくのか。再び、あの謹慎生活を送らなくてはいけないのか。

①「地方版GoTo」は新規予約停止急増

 国の「GoToトラベル」がストップする中、地域観光事業支援の予算で最長3月10日まで行われている「県民割・隣県割」。ワクチン・検査パッケージの活用を前提に、近場の旅行に1人1泊当たり最大7000円が補助される制度だ。例えば、旅行代金が1万円の場合、支払額は5000円。クーポン2000円分がもらえるため、実質3000円で旅行ができる。

 本紙の調べによると、主なところで補助の「継続」(一部隣県の新規予約を停止)を表明しているのは、「北海道」「岩手県」「茨城県」「長野県」「滋賀県」など。

 一方、重点措置が出ている広島県、沖縄県などに続き、今後の感染爆発を予測して新規予約を停止したのが、「千葉県」「静岡県」「愛知県」「大阪府」「熊本県」など。

「熊本県のリスクレベルが『レベル2』(警戒を強化)に引き上げられましたので、13日から新規予約を停止しています」(くまもと再発見の旅事務局)

 群馬県も19日の宿泊分から予約を受け付けない予定。既に申し込みの予約分については、他県と同様に「宿泊キャンペーン」の中止をもって自動でキャンセルになるわけではないので注意したい。また、京都府と兵庫県は、「大阪府民」の予約を中止にしている。昔から犬猿の仲といわれるが、あくまで感染予防が理由だ。

エルメスはすでに時短営業

②動物園は再び臨時休業

 都営で運営している「上野動物園」「多摩動物公園」「葛西臨海水族園」「井の頭自然文化園」が臨時休園を発表。“屋外”がダメなら“屋内”は全滅かと思いきや、上野の「国立科学博物館」、ポンペイ展開催中の「東京国立博物館」は開館(要事前予約)。お台場の「日本科学未来館」も通常営業中だ。

 大阪の「府立中之島図書館」は大阪コロナ追跡システムへの登録などを条件に入場が可能。「あべのハルカス美術館」は28日から〈印象派・光の系譜-モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン〉が開催される。今後の状況を慎重に見定めているとはいえ、かつてのように横並びで一斉休館ということではなくなってきているようだ。

③高級ブティックは従業員の安全優先で時短

 エルメスは客の安全はもとより、「従業員の健康の安全を最優先」に考え、営業時間の短縮に踏み切っている。東京・銀座店は19時で終了、表参道店は一部予約制になっている。従業員の健康重視というのは、国内企業にはあまりない発想だが、スターバックスコーヒージャパンも従業員(パートナー)に感染者が出れば店舗を休業するというガイドラインがある。

 コメダ珈琲店も、重点措置が取られている広島県と沖縄県の店舗で最大20時までの短縮営業中。今後、各県に重点措置が広がれば、同様の扱いが予想される。

 南国酒家は「オミクロン株の急速拡大に伴う緊急対応」として、東京都の要請に従い都内店舗の利用を1テーブル4人までに制限している。

コワーキングスペースは軒並み満室

④テレワーク&時差勤務で職場クラスター回避

 政府は現在、14日間となっている濃厚接触者の隔離期間を10日間に短縮すると発表。とはいえ、多くの職場では数人のスタッフが休んだだけでも業務がパンクしてしまう恐れがある。

 花王は職場の感染を防ぐため、テレワークや時差勤務を強化中。グループ全体で出勤率7割削減を目指しているが、昨年8月には81%削減(現業部門を除く)を達成している。

 個人でも工夫が必要。コワーキングスペース(貸しオフィス)を活用する会社員も増えている。大阪メトロの駅事務室をリノベーションした「ビズコンフォート四天王寺」(月額2200円~)は、昨年3月の開業まもなく満室となる好評ぶりで、やはり大阪メトロの空きテナントを改装した「ビズコンフォート松屋町」(同)が今月12日にオープンした。

「ミナミエリアで働く人たちが自宅以外、落ち着いて集中できるスペースを目指しています。四天王寺と同じく、今回も空き空間だった一室をコワーキングスペースとして再生しています」(レンタルオフィス業「ウォーク」の担当者)

 もちろん、個人としての対策をした上での利用になるが、職場クラスターのリスクヘッジにもなりそう。いずれにせよ、社会全体が一斉にフリーズしてしまう事態は避けたい。

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