小池知事vs岸田首相で不毛なせめぎ合い 東京でオミクロン株感染急増でも二の足踏み責任逃れ

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 オミクロン株の感染拡大が止まらない。「まん延防止等重点措置」が適用された沖縄、山口、広島の3県に続き、熊本と愛媛も政府への適用要請の検討を開始。ところが、感染者が急増している首都・東京では、ようやく“重点措置”適用と“緊急事態宣言”発令の「要請基準」が示された程度だ。事態は一刻を争うのに、ここまで動きが遅いのは、小池都知事と岸田首相による不毛なせめぎ合いが影響している。

 小池知事は13日、オミクロン株の感染拡大を受け、病床使用率が20%に達した時点で「重点措置」を、50%で「緊急事態」を、それぞれ政府に要請するという新たな基準を示した。

 13日の都内の新規感染者は3124人。昨年夏、第5波が襲来した際は新規感染者が503人になった時点で緊急事態宣言が発令された。いくらオミクロン株が弱毒化している可能性があるとはいえ、重点措置も緊急事態宣言も“スルー”とは、小池知事は随分とノンビリしている。

 もともと都には、週平均の感染者数が500人に達した時点で、「感染レベル」を「1」から「2」に引き上げる基準がある。レベルを「2」に上げると、政府への重点措置の適用申請を検討する段階に入る。ところが、すでに週平均の感染者数は今月8日に500人を突破していたにもかかわらず、小池知事がレベルを「2」に引き上げることはなかった。つまり小池知事は、重点措置の適用要請が可能だったのに、二の足を踏んでいたわけだ。ある官邸事情通がこう言う。

「重点措置などの行動制限を要請すれば『また経済を止めるのか』と、国民から批判を浴びるのは必至。だから、小池知事は慎重姿勢を取り続けているようです。要するに『政府が責任持ってやって』『私が言い出しっぺになるのはイヤ』というわけです」

東京は1月下旬、緊急事態宣言発令の危機に

 岸田首相も思惑は小池と同じのようだ。

「岸田官邸は今月4日、沖縄県の感染者が200人を超えた時点で県に自分たちから連絡。『要請があればすみやかに重点措置を検討する』と伝えました。広島、山口両県とも5日に協議。いずれも行動制限をかける基準に達する前から、重点措置について相談していました。ある意味、3県に対しては先手先手で動いていた。一方、都庁とも5日夜に重点措置適用を巡って協議したのですが、3県とは違って物別れに終わった。人口規模が桁違いの東京で行動制限をかければ経済的なダメージは計り知れないから、官邸も踏み切れなかったということでしょう。岸田首相も本音では、『小池さんの方から要請してほしい』と考えているようです」(永田町関係者)

 しかし、岸田首相と小池知事の2人が二の足を踏んでも、いずれ東京は緊急事態宣言を発令せざるを得なくなる可能性が高い。

 病床使用率は今月5日時点で約5%だったが、12日には13.7%と倍以上に拡大。仮に同じペースで上昇すれば、19日には、都が設置した重点措置要請基準の「病床使用率20%」を超え、さらに1週間後の26日には、緊急事態宣言要請基準である「50%」を突破してしまう恐れがある。

 大阪と静岡、千葉では、オミクロン株に感染していた可能性のある患者が死亡した。このまま黙って感染拡大を見ているだけでは、医療崩壊を招き、多くの自宅死者が出た第5波の再来になる恐れがある。

 “責任逃れ”の不毛な争いをしている場合ではないはずだ。

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