インフルエンザ変異でワクチンと“ミスマッチ”が…避けたい新型コロナとの流行Wパンチ
ウイルスと人類との全面対決だ。新型コロナのオミクロン株が世界中に伝播し始める中、今度はインフルエンザでも“悪い知らせ”である。米国で主流だったインフルエンザウイルスが変異し、流通しているワクチンと「ミスマッチ」を起こしているというのだ。
衝撃の研究結果を発表したのは、米ペンシルベニア大の研究チーム。16日に発表した査読前論文によると、問題のウイルスはインフルエンザA型(H3N2)の変異。現在流通しているワクチンでは、その変異インフルに対して有効な抗体を作れないという。
研究を主導した同大のスコット・ヘンズリー教授は米メディアに、「重大なミスマッチ」「一度火が付いたら、制御不能なほど広がっていくかもしれない」と指摘。ワクチン効果が6%まで低下した2014~15年のインフルシーズンを「想起させる」(ヘンズリー教授)として、警鐘を鳴らしている。
変異を繰り返してワクチンの予防効果を下げるさまには「インフルよ、おまえもか」と言いたくなるが、コロナと同じく、ワクチンを打っていれば、感染はしても重症化や死亡リスクは下げられるという。また、コロナ禍で浸透したマスク着用や人混みを避けるなどの感染予防策も有効だ。