【Q】武蔵野市の住民投票条例は説明がないのはおかしい
3カ月以上住んでいる外国人に住民投票権を付与するという条例を武蔵野市が始めようとしています。住民への説明会などはあまりやっていないのに、市長が通そうとしているようです。3カ月たらずの在住で投票権があるなんて、私は納得できません。はっきりいって、これでいいのかと思います。でも、不思議なんですけど、マスコミはこの話題をほとんど取り上げていない気がします。条例も問題ですけど、メディアがきちんとやらないのも問題です。 (武蔵野市民・59歳)
【A】憤りは当然、ふりかかる火の粉は振り払わなければならない
日本の文化と習慣を尊重し、良き隣人としての心構えを持つ外国人が多ければ、外国人に住民投票権を与えるという試みに、あなたさまが嫌悪感を抱かれることはなかったのではと推察します。実際に報道される外国人の不法行為は目に余るといっても過言ではないほどに、増え続ける無法外国人に悩まされている人たちは少なくありません。
東京・六本木の夜の繁華街などでは、アフリカ系外国人が麻薬売人となって跳梁跋扈する姿が目撃されますが、アフリカ系男性大好きの日本人女性を妻にして合法的に在留資格をとり、やりたい放題の違法行為をしているのです。
コロナ禍で仕事にあぶれたベトナム人のグループが養豚農家から豚を盗みネットで密売していた事件も記憶に新しいものです。また、東京近郊の近隣都市の団地のいくつかのうち、5割が中国人の居住者となっているケースでは、夜中のあたり構わずの騒音や喧嘩、ゴミを分別せずの放置、路上での放尿などで住民との間のトラブルを巻き起こし、いさかいが絶えません。
こうしたことへの忌避意識があなたさまの危機感となっていることはよく理解できます。であるにもかかわらず、女性市長は再選された後の施政方針演説でも自らが推し進めようとしている「外国人に住民投票権を付与する」という件に一切触れることがなく、市政でもそのことについての説明のないことに武蔵野市を愛する住民のひとりとして憤ることは当然です。
現在、武蔵野市の人口は約15万人で、このうち外国人は約3100人で全体の2%強です。これらの数字を見れば、確かに外国人の意思が住民投票結果を左右することはないかもしれません。が、自分たちにも住民投票の権利があると、この先外国人の流入が進み、「市政」が乗っ取られるのではとあなたさまが抱かれている恐怖感は、まともな神経の持ち主であれば納得できることです。
菅直人の弟子を自任する松下玲子市長にはあなたさまや多くの市民が抱いているであろう、こうした不安感を解くための努力が求められているのですが、「外国籍住民の排除に合理性はない」との意見を表明するだけで理解を得る努力が甚だしく欠如しています。
今年8月に開催された「市民の意見交換会」はコロナ禍の緊急事態宣言下ということもあり、出席した市民はわずか10人に過ぎませんでした。支援者を集めただけと疑われる集会を開いて、十分な意見交換ができたといえるのかとやり方に疑問が残ります。
アリの一穴の矜持を持って、ふりかかる火の粉を振り払わなければなりません。メディアが一地方都市の問題と関心を示さない中、12月21日の市議会での採決まで、あなたさまの奮闘こそが武蔵野市の希望です。
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