橋下徹氏が維新の文通費“移し替え”追及が緩い理由 寄付された一部から講演料支出の可能性

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 今まで何度もムダが指摘されていたにもかかわらず放置され続け、今回、やっと見直し議論が出始めたのが、国会議員1人当たりに月額100万円が支給されている文書通信交通滞在費(文通費)問題。問題提起のきっかけを作り、一躍、存在感を発揮しているのが、「日本維新の会」だろう。

 副代表の吉村洋文・大阪府知事(46)は18日、自民党などが12月召集予定の臨時国会で、文通費の日割り支給法案提出を検討していることに対して「ごまかしだ」と猛批判。自身が国会議員時代に文通費をちゃっかり得ていた「ブーメラン」を忘れてしまったかのような物言いだったが、吉村知事の言う通り、ごまかされてはいけない文通費のもう一つの問題が、維新議員の使い方。文通費の残額を毎月、自分が代表を務める政治団体や関連の後援会に「寄付」する“移し替え”だ。

 政治資金問題に詳しい上脇博之・神戸学院大教授(63)は日刊ゲンダイの取材に対し、文通費の“移し替え”を違法行為と指摘しているが、維新議員はそろって馬耳東風。例えば、維新の足立康史議員(56)は、こうした指摘について、ツイッターにこう投稿している。

<正しいことを、印象操作に負けて改めるのは最悪です。団体寄付に何の問題もありません。セルフ領収書に何の問題もありません。それを確認した上で、どうすべきか、を議論すべきです>

<経費性のない余った文書通信交通滞在費を返還する=いただかない、には賛成ですが、団体寄付=セルフ領収書の趣旨をひん曲げて印象操作を組織的に展開してきた赤旗・共産党のキャンペーンにのるような論旨には賛成できません>

極論すれば「マネーロンダリング」と変わらない

 なんともトンチンカンな反論としか言いようがないが、不思議なのはこの維新の寄付問題について、維新創設者でもある元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)の歯切れがよくない事だ。

 橋下氏はツイッターで、<政治団体なんかに入れずにきちんと管理すればセルフ領収書批判など受けずに済みます。いくら説明しても余ったものの精算を避けるためのものなので世間に響きません>と見直しを促しつつも、<今回の文通費改革の問題提起は本気だから世間に響き、政治を大きく動かしました。これが真の維新だと思います>と投稿している。

 自分が立ち上げた古巣をぶった切るのはさすがに難しいのだろうが、橋下氏にしては何だか奥歯に物が挟まったような物言いだ。

 ちなみに、足立議員は約5年前にも文通費の寄付問題で、メディアに大々的に取り上げられていた。過去の政治資金収支報告書をみると、「あだち康史後援会」の寄付欄に「文書通信交通滞在費より」と但し書き付きで記入(現在は別団体へ)しているのが確認できるが、驚くのは政治活動費の記述に「橋下徹講演料」として216万円の支出があったことだ。

 記述のママ受け取れば、文通費の一部が政治団体に寄付され、それが講演料となった可能性もあるわけで、こうした使い方が違法でないのであれば、何でもOKになってしまう。極論すれば「マネーロンダリング」と変わらないだろう。

 橋下氏の追及がいつもより緩んでしまうのも、無理はないということか。

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