「3A」応援の自民候補は半数以上が討ち死に惨敗…“安倍・麻生・甘利のご威光”ガタ落ち
「3A」が応援に入った自民党候補者が次々に選挙区で落選だ。安倍元首相、麻生元財務相、甘利幹事長の3人が選挙期間中に応援入りした候補者は計69人。うち40人が小選挙区で議席を獲得できなかった。3A人気もその程度だった。
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象徴的なのが、自民の平井卓也元デジタル相と立憲民主党の小川淳也氏の一騎打ちとなった香川1区だ。昨年話題を呼んだドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」で知名度を急上昇させた小川氏と、平井氏がデッドヒートを繰り広げていた。
選挙終盤の先月27日には甘利幹事長が、29日には麻生副総裁が香川1区に応援入りしたが、結果は開票と同時に「小川当確」。平井氏は比例復活したものの、小川氏に2万票近く差をつけられる大敗を喫し、「結果を出すことができず、本当に申し訳ない」と支援者に深々と頭を下げた。
「平井卓也さんが勝つということは、みんなの価値観を守るかどうかの戦いなのであります」と訴えていた甘利幹事長の言葉は、香川1区の有権者には届かなかったようだ。
岸田首相が火消しに回っても大炎上
安倍元首相と麻生副総裁がマイクを握った北海道も、1区で自民の船橋利実元財務政務官が立憲の道下大樹氏に完敗。応援演説で「温暖化のおかげで北海道のコメがうまくなった」と暴言を吐いた麻生副総裁が、地元農家の神経を逆なでしたのは間違いない。
麻生副総裁の問題発言は岸田首相が「適切ではなかった。申し訳ない」と火消しに回ったものの、道内外で大炎上した。
3A全員が応援に入った東京18区は、国替えした長島昭久元防衛副大臣が、かつての師である立憲の菅元首相に及ばず。3Aの威光は、ほとんど効果がなかったようだ。
3Aのいずれかが応援のマイクを握った候補の半数以上が“討ち死に”の惨敗である。いつまでデカい顔をするつもりなのか。