三枝成彰
著者のコラム一覧
三枝成彰作曲家

1942年、兵庫県生まれ。東京芸大大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」「狂おしき真夏の一日」、NHK大河ドラマ「太平記」「花の乱」、映画「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」「優駿ORACIÓN」など。2020年、文化功労者顕彰を受ける。

失敗の自覚は? 総裁選不出馬で退く菅首相…為政者の責任の取りかたに国の本質が見える

公開日: 更新日:

 為政者の責任の取りかたは、その国の本質をあらわす。9月にオランダの主要閣僚が2人、辞任した。カーグ外相とバイレフェルト国防相だ。2人とも、タリバンがほぼ全土を掌握したアフガニスタンからの撤退に際して、自国民と現地協力者の一部を退避させられなかった責任を取ったのだ。辞任に先立って同国の下院で可決された問責決議に対し、「全責任は自分にある」とカーグ外相は言ったそうだ。

 イギリスでも、ジョンソン首相が外相のラーブ氏をその座から降ろし、司法相兼副首相にした。やはりアフガン撤退の際の不手際による降格といわれている。

 当たり前の話だ。

 海外で活動する自国民の安全に配慮し、危急の際には最大限の力を注いで救い出すのは国の務めだろう。現地での協力者についても同じことだ。

 だが日本は、いち早く大使館員をアラブ首長国連邦に退避させたものの、JICA(国際協力機構)の職員や関係者、その家族など約500人もの人々を混乱の極みにある現地に置き去りにした。

 これが江戸時代の役人なら、間違いなく切腹ものの失策だろう。現代ではさすがに死をもって償わされることはないが、自分たちはそれに値するほどの失敗をしたのだと自覚すべきだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    パ優勝へ王手のソフトバンクは「7.5億円 松田・千賀資金」争奪戦が選手のモチベーション

    パ優勝へ王手のソフトバンクは「7.5億円 松田・千賀資金」争奪戦が選手のモチベーション

  2. 2
    ソフトB戦力外・松田の引き取り手は「熱さに飢えた球団」常勝チームを知り尽くす男は“買い”

    ソフトB戦力外・松田の引き取り手は「熱さに飢えた球団」常勝チームを知り尽くす男は“買い”

  3. 3
    羽生結弦氏が憧れた“皇帝”プルシェンコ氏「招集令状がきても逃げない」発言の波紋

    羽生結弦氏が憧れた“皇帝”プルシェンコ氏「招集令状がきても逃げない」発言の波紋

  4. 4
    「後継不在の安倍家」は断絶やむなし…衆院山口新区割りで“岸家維持”の舵切りか

    「後継不在の安倍家」は断絶やむなし…衆院山口新区割りで“岸家維持”の舵切りか

  5. 5
    旧統一教会が民放2社と弁護士3人提訴で“宣戦布告” 全国弁連は「脅し、焦りの裏返し」と指摘

    旧統一教会が民放2社と弁護士3人提訴で“宣戦布告” 全国弁連は「脅し、焦りの裏返し」と指摘

  1. 6
    アMVP争いはジャッジが有利 今季導入「大谷ルール」に反感ありと来日中のNBA記者が証言

    アMVP争いはジャッジが有利 今季導入「大谷ルール」に反感ありと来日中のNBA記者が証言

  2. 7
    「SMAPって何か悪い事した?」歌番組での過去映像“完全スルー”にファンから落胆の声

    「SMAPって何か悪い事した?」歌番組での過去映像“完全スルー”にファンから落胆の声

  3. 8
    阪神・藤浪流出危機に加え…岡田氏と“ギクシャク”の西勇輝は「黒髪アピール」で巨人FA移籍も

    阪神・藤浪流出危機に加え…岡田氏と“ギクシャク”の西勇輝は「黒髪アピール」で巨人FA移籍も

  4. 9
    内部資料で発覚 旧統一教会が高額献金者を「高度危険者」と呼んでいた卑劣な理由

    内部資料で発覚 旧統一教会が高額献金者を「高度危険者」と呼んでいた卑劣な理由

  5. 10
    三浦瑠麗氏「はしたない」の大ブーメラン!シースルー喪服で国葬参列に《どちらが?》の声

    三浦瑠麗氏「はしたない」の大ブーメラン!シースルー喪服で国葬参列に《どちらが?》の声