ダンボネット・システムズ 尾崎憲一社長<1>「いつかはグランドバンクス」というくらいの憧れの船
クルージング
東京夢の島マリーナは、首都高速湾岸線沿いに立つ江東区清掃工場の裏手に位置する。新木場駅からタクシーでワンメーターほどの距離だ。
AからZまで26区分ある係留バースには全部で660隻のボートやヨットの係留が可能で、都内最大規模を誇る。
AからZまである係留バースの中で、もっとも大型の船が係留されるのがZバース。尾崎憲一さん(1967年生まれ)のダンボ号はそのZバースに係留されている。グランドバンクスヨット社の「グランドバンクス46EU」。全長約15メートル。最大搭載人員15人。“長距離クルージングのロマンスと豪華さの代名詞”ともいわれるクルーザーだ。
「車のCMで『いつかはクラウン』というのがありましたけど、クルーザーに置き換えると『いつかはグランドバンクス』というくらい、みんなが憧れる船です。でも、いざとなると、みんなグラバンを買わないんですよ。巡航速度15、16ノットと遅いから。ママチャリでダッシュするくらいのスピードしか出ない。いくらフェラーリが格好良くても、時速50キロしか出ないフェラーリは誰も買わないでしょという話。僕の場合は、みんなが憧れるだけで買わない船というのも、心をくすぐられるところなんですけど(笑い)」