ワクチン横取り接種がバレた栃木県「薬剤師会会長」の正体
スギ薬局創業者オーナー夫婦のズル接種は「未遂」に終わったが、栃木の調剤薬局チェーンの社長は「完遂」だ。「医療従事者等」と偽ってワクチン接種を受けていた。
4月23日~6月3日にワクチン接種していたのは、「中央薬局」などの名称で同県を中心に34店舗を展開する「パワーファーマシー」(宇都宮市)の渡邊和裕社長(51)と役員、社員ら23人。朝日新聞の取材でズル接種が発覚し、4日に公表した。渡邊社長は、地元・栃木の薬剤師会の会長でもある。
厚労省によると、接種対象となる医療従事者等は〈薬局において、新型コロナウイルス感染症患者(疑い患者を含む)に頻繁に接する機会のある薬剤師その他の職員〉と定めている。
渡邊社長ら23人は本部勤務で接客業務はしておらず、同社はHPで〈実際には必ずしも弊社の薬局に所属していたとはいえないにもかかわらず、弊社の薬局に所属しているものとして申請し、ワクチン接種を受けました〉と、虚偽申請を認めている。