モノを所有しないリキッド消費が増加中 将来不安の象徴か
「先が見えないから、持っている服は3着のみで、外出時はレンタル服。ベッドも収納棚も自転車もない。無機質な部屋でリキッド消費している」というのは、都内在住の新垣武志さん(55歳・仮名)です。コロナ禍で、この先、お先真っ暗と将来を不安に感じる人もいるでしょう。そんな中、増えているのが「リキッド消費者」です。
リキッド(Liquid)は、英語で液体と訳しますが、リキッド消費とは液体のように消費すること。つまり、手のひらにのせても水がどんどん流れ落ちていくように、形となるモノを所有しないことをいいます。
浮気性で移り気が激しい習性とでもいいましょうか。目の前のことを楽しむために短期的視野で選択します。イギリスの研究者、Fleura BardhiとGiana M.Eckhardtの両氏が提唱したものです。
最近は富裕層でも定番のブランドを定期的に購入する人は減っていて、ユニクロのSDGsに貢献するリサイクルダウンジャケットを購入しています。もちろん、リキッド消費は、ブランドに執着することもありません。