フーゾク? 添乗員のサービストークがとんでもないことに
お年寄りを、デイサービスから自宅にお送りする時刻になった。第1便は、おばあちゃんが5人、運転手は僕で、添乗員は九州出身、45歳の男子職員の小池さんだ。
乗客を飽きさせないのも添乗員の仕事。さて、今日は小池さんが何を話すかと思っていると、話題は締め切り間近のジャンボ宝くじだった。
「3億円が当たったら、どうしますか?」
小池さんの質問に、全員がシラーッとしたまま。どうやらお年寄りには、3億円という金額に実感がないようだ。
そんな空気を読んだ小池さんは、話を小さくしてきた。
「300万円だったら、どうします?」
話し好きの鈴木さんが、答える。
「私だったら、大好きなイチゴ大福をお腹いっぱい食べるわ」
「300万円だったら、いくつになるのかい」
三木さんの質問に、小池さんが頭をひねっている。