相次ぐ公務員の宴会「自粛要請」が出ても送別会を開く理由
千葉県では、営業時短要請が出されていた先月29日、健康福祉部と環境生活部の男女4人が深夜11時半まで居酒屋で送別会を兼ねて会食。この4人は感染しなかったが、3人が所属する健康福祉部は感染症対策を担当しており、県は職員全員に歓送迎会の自粛を求めていた。
■民間との感覚のズレ
厚労省老健局でも先月24日、職員23人で送別会を開いていたが、なぜ、お堅いイメージの公務員が「お達し」を守らず、宴会に参加するのか。
大阪市の職員がこう言う。
「昔から歓送迎会も含め、宴会は多いですね。厚労省の送別会でも飲食代は親睦会費で支払っていたようですが、公務員の多くはイベントのために会費を積み立てています。それを使い切らないといけないし、ムダにしたくないというのもあるでしょう。公務員は民間企業と比べて外部との接触が少なく、普段から職員同士が接する機会や時間も多いので、仲間意識が強く身内的な感覚がある。家族ぐるみの付き合いも多い。部署が変われば、当然、送別会を開きます。市から言われているのはあくまで要請であって、『絶対に行ったらアカン』って言われているわけではありません。『4人以下で決められた時間内でマスク会食をしろ』ということです。部下にも『行くな』とはよう言いません」
やはり民間とは感覚がズレているようだ。