コロナ禍長期化「200万人余剰人員」がホンモノの失業者に
新型コロナウイルスの感染拡大は「第4波」に突入した可能性が高い。いったい、いつまでコロナ禍は続くのか。先が見えない状況だ。
懸念されているのが、雇用の悪化だ。これ以上「コロナ不況」が続けば、現在200万人以上もいる「企業内失業者」が、ホンモノの失業者になる恐れがある。
内閣府が3月31日に公表した「日本経済2020―21」(ミニ経済白書)によると、2020年10月~12月期、企業は238万人の余剰人員を抱えているという。
社内に仕事がなくても、なんとか雇用を守っている企業が大半だが、コロナ禍が1年に及び、さすがに抱えられなくなりつつある。東京商工リサーチによると、2021年1~3月期に「早期・希望退職」を募集した上場企業は41社と、前年同期(23社)の2倍になっている。41社のうち、新型コロナを実施理由の一つにあげた企業は27社。全体の65%を占めた。