厚労省“宴会”課長は酒好き 無言の圧力と断れなかった事情
真鍋課長から声を掛けられた31人のうち、家庭の事情や業務の都合などで8人が欠席。出席者の中には「この時期に行ったらマズイ」と思った職員もいたそうだが、「雰囲気を壊したくなかった」「みんな行くのだったら」という理由で参加した職員も。
また23人のうち、送別対象となる異動者が10人いて「最後だし、行かないといけない」と渋々顔を出した職員もいたというから、課長直々の誘いをムゲに断れなかったのだろう。飲み代は、課で積み立てていた親睦会費で支払った。
課長以外が「訓告処分」「注意・指導」にとどまったのは、そもそも送別会自体を真鍋課長が企画、先導し、本人が監督責任者だったから。真鍋課長は医系技官という立場でもあった。
■体育会系ではないが酒好き
「厚労省は規模が大きいということもあり、中途採用の職員も多く、体育会系のノリで確かに飲み会は多かった。ほかにも3月下旬、2部署で5人以上の会食を開いていました。真鍋課長は非常にクレバーな人ですし、パワハラみたいなこともなく、いわゆる体育会系の上司でもありません。ただお酒は好きだそうです」(同省職員)
真鍋課長は、長野県の健康福祉部長だった2012~14年、1000人を超える部下を従えたこともあったという。
厚労省でのキャリアを積み重ねるにつれ、自分は何でも許されると勘違いしてしまったのかもしれない。