「サカナバル」も展開 「アイロム」社長・森山佳和さんの巻<2>

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「鮨 くらみ」(東京・勝どき)

 魚を食べるなら、寿司屋さんが一番。刺し身をつまんで、握りへ。回る寿司ではなく、カウンターでいただくのは最高です。しかし……時として煮物や焼き物、あるいは野菜の総菜をちょっとつまみたくなりませんか。それが可能なのが、こちらです。

■板前&料理人の2人態勢

 寿司を握るご主人と和食の板前さんが、旬のおいしいものを出してくださいます。だから、刺し身と握りはもちろん、料理屋さんにあるメニューも並んでいるのです。

 ビールを頼むと出てきたお通しはサバのポテサラ。サバの濃厚なウマ味は、コッテリとしたポテサラに負けません。炙ることによる香ばしさで、大人の風味があります。ベーコンよりサッパリとしていい。

 タケノコは若竹煮のほか天ぷらも。料理屋さんなら春の定番ですが、寿司屋にあるのは、この店ならでは。気になる春野菜の盛り合わせは、「菜の花とマコモダケ、スナップエンドウです」とご主人。頼んでみると、春らしい3点盛りは目に鮮やかで、サッパリとしたゴマだれが季節の息吹を引き立てるのです。

 魚系のツマミをチェックすると、銀ダラ西京焼き、鯛のカブト焼き、肝入りスルメイカ、子持ちの煮ヤリイカ、アワビのソテーなど幅広い。酒の肴としてバッチリのラインアップです。

 カウンターの中では、ご主人が別のテーブルの刺し身を用意。赤貝をまな板でビシッと叩くと、ネタケースから取り出したのはサヨリでしょうか。スッスッスッと引いたら、刻んだ大葉と和えています。

 ご主人、サヨリ? ハイ。この時季、ウマいですよね。切りますか? うんオレも――。

 このライブ感こそカウンターの醍醐味。早速、箸でつまんでいただくと、白身に緑が映える春の味はショウガ醤油でサッパリと胃に落ちていきます。そこへ、「サヨリの皮を焼いたものです」。

接客のよさに時間を忘れて…

 1本を半身にして、半身をさらに2つに切って4つの皮を串に巻いて香ばしく仕上げています。こういう気配りがたまりません。お酒がなくなると、タイミングよく、「お代わりされますか」と女将さん。7席のカウンターは居心地よく、時間を忘れます。

 おまかせの握りは8カンと巻物1本、味噌汁と卵焼きのセット。この日はトロから始まり、鯛、ホタテ、釣りアジと続きます。ビンビンの照りとツヤ。口に運ぶ前から鮮度のよさが伝わるでしょう。

CP抜群

 ご主人は、市場移転前の築地場内のすし大などで修業を積んでいます。その目利き力とネットワークを生かし、今は豊洲に通って魚を仕入れ、毎日仕込みに余念がありません。

 キンメダイの昆布締め、初ガツオ、そしてウニの次は穴子で握りのフィナーレ。高級ネタのオンパレードです。さらに巻物1本、この日は鉄火巻きと味噌汁、卵焼きがついて4000円は一言安い。シャリは小ぶりですから、つまんだ後でもペロリといけます。ご主人と話しながら、お好みもいいでしょう。

 食べる量、飲む量によりますが、1人当たり1万~1万5000円。魚介バルのオーナーも納得の仕事ぶりでこの価格。コスパ抜群です。

(取材協力・キイストン)

■「鮨 くらみ」
東京都中央区勝どき3―5―6―103
℡03・3534・9598

■アイロム
恵比寿、六本木、川崎で地元に親しまれる「サカナバル」を営業するほか、渋谷にダイニングバー「BEE8」も展開。コロナ対策で缶詰事業にも着手している。

▽森山佳和(もりやま・よしかず)1977年6月24日、横浜市生まれ。デザイン専門学校を卒業後、転職を経て飲食業界へ。エリアマネジャーとして経営ノウハウを蓄積して独立。魚に特化した洋食業態を開発し、店名でもある「サカナバル」は商標を取得している。

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