河野大臣また発言変更 ワクチン“4月開始 6月終了”完全破綻

公開日: 更新日:

 21日のNHK「日曜討論」での河野大臣の発言を知って、ガッカリした人も少なくないだろう。65歳以上の高齢者に対する新型コロナワクチンの接種がさらにズレ込む見通しを明らかにしたからだ。

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 当初、3月下旬とされていた高齢者向け接種のスタートは、「早くても4月1日」に変わり、それが「4月から」になり、21日は「残念ながら高齢者の割り当てが当初は非常に限られる。ゆっくり拡大していきたい」と微妙な言い回し。米ファイザーの欧州工場のワクチン生産能力増強が5月以降になるためで、要は、4月中に接種できる高齢者は地域や年齢が限定され、全国で3600万人に上る高齢者の接種が本格化するのは5月以降になるということだ。政府が説明してきた「4月開始・6月終了」計画は完全に破綻した。

 22日はファイザーワクチンの第2便がベルギーから成田空港に到着したが、確保できたのは1、2便合わせ84万回分にすぎない。高齢者に先行して接種する医療従事者470万人分にも満たないうえ、3便以降のスケジュールはいまだ未定だ。

 それなのに河野氏は、今後のワクチン供給と接種の日程について「今週中にある程度の決断をしなければいけない」とも発言。自治体からの要望もあるのだろうか、もはや“バクチ”である。

■高齢者への接種さらに遅れ

 その医療従事者の接種人数も、当初想定した370万人が突然、100万人増えた。ワクチン確保量が限られる現状では医療従事者分の増加も高齢者接種の遅れにつながる。

 さらに、高齢者の後の接種となる基礎疾患のある人については、基礎疾患があるかどうかは「自己申告」となりそうだ。820万人と想定されているが、自己申告だとこの数字もどう変動するか分からない。一般人の接種は、はるか遠い先だ。

 医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏が言う。

「接種スケジュールが二転三転して、自治体も医療機関も何も準備ができていません。日本はワクチン確保で最初から出遅れたので仕方ありませんが、外国やメーカーの都合に左右されることが分かっているのですから、無理にスケジュールを決めるより、現状を正直に説明した方がいいのではないでしょうか」

 大阪府では吉村知事が「10月までに接種を完了する」との目標を打ち出し、市町村の計画や進捗状況を一覧できるウェブサイトも開設予定。これに市長会から「無用な競争を招くだけ」との困惑の声が出ている。ワクチンを巡る混乱は底なし沼だ。

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