【枝豆の中国風おつまみ】口に入れた瞬間、うま味が広がる
中国菜 香味(大阪・西天満)
枝豆をさやごと口に入れた瞬間、ジュワッとスープが出てきて、塩、山椒(さんしょう)の香り、唐辛子のピリッとした味わいが広がる。
豆に汁が染みて、味が深い。
もともと中国に伝わる伝統料理で、上海では紹興酒の搾りかすをもう一度、紹興酒に浸して搾る。搾った汁は香りと甘味が強くなり、それに枝豆をつけて食べる。それを日本風にアレンジした、酒飲みのために考えられたような料理だ。
「普通に皿に盛り付けると、ただ枝豆を湯がいたようにしか見えないので、あえて汁につけたままの状態にしました。枝豆の両サイドを切ることで、そこからうま味が入り込みます。上品に1つずつ取り出して食べるのではなく、1さやごと口に放り込んでください」
味もさることながら、見た目も鮮やか。下準備として、あらかじめ枝豆を塩で揉んでおくと、枝豆の表面が塩の粒子で傷つけられ、表面の細かな毛が取れ、湯がいた時に緑色が映える。
枝豆の常識を覆す一品。これを食べたら、もう普通の枝豆は物足りない。
《材料》
・枝豆 1袋(約180グラム)
・鷹の爪 10本
・粒山椒(中国山椒) 10粒
・塩 適量
・老酒または日本酒 少々
《作り方》
(1)枝豆は生のまま両端を切る。
(2)たっぷりの塩でスリ込むように揉む。
(3)沸騰した、たっぷりの湯で5~6分茹でてザルにあげる。
(4)水400㏄、塩12グラム、中国山椒、鷹の爪と酒を合わせて沸かす。
(5)沸騰したら枝豆を入れ、温度が下がるのでもう一度沸かして、冷ませば完成。