「GAMIN」グループ社長・木下威征さんの巻<4>

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広尾 小野木(東京・渋谷区)

 ギャマングループがお客さまに喜ばれている要素のひとつに、オープンキッチンがあります。白金に店を構えていたころは、厨房を360度カウンターが取り囲んでいて、キッチンのライブ感がカウンター越しのお客さまにダイレクトに伝わる造りでした。

 それ以来、イタリアンやフレンチなど洋食系を中心に、そういうスタイルが定着。和食店でも、少しずつ広がりつつあります。

 オーナーの小野木茂樹さんは5年前のオープン以前から、「和食のオープンキッチン」を考えていらした方。それを実現していて、厨房を囲むようにカウンターがしつらえてあります。

 3人以上のグループなら、テーブルや個室になるでしょう。でも、2人なら、やっぱりカウンターです。ライブ感はもちろん、小野木さんの気配りをとても感じられ、落ち着いて楽しく食事ができるのです。

 先日、お邪魔したときはカウンターに初めての方が1人でいらっしゃいました。予約帳をしっかり頭に入れていて、名前で話しかけます。

「お嫌いなものはないですか」

「この後も日本酒にされますか、お酒を替えられますか」

 当たり前の質問ですが、それが生きるのが、コースの5品目のツマミ盛り合わせのとき。

「お客さま(本当は名前で呼ぶ)は、結構お酒を召し上がりますから、甘いものより塩気があるものの方がいいですよね」

 そう、好みをしっかり把握して、ツマミの盛り合わせ5種を日本酒に合うアテにそろえていったのです。

 メニューには、毛ガニやウニ、アワビ、赤城和牛など豪華な食材が並ぶ半面、スモークチーズのポテサラ、丸ナスのおひたし、ヤングコーンの山椒味噌などオーソドックスなメニューも随所に盛り込んであります。

 締めの名物土鍋ご飯はオマールエビがドンと登場する一方、ポテサラは焼いたスライスチーズを添えてひと工夫。提供の仕方も面白く、隣の人が頼んだ料理が食べたくなること請け合いです。

 決めきれなければ、6品7500円からのおまかせがいいでしょう。この日は「毛ガニとウニのさっぱりジュレ」からスタートし、「カワハギの肝和え」が続きます。カワハギにもウニが添えられているサプライズ。

 刺し身は、キンメダイと車エビ、イサキの3種で、和食では珍しいウナギのコンフィへ。「皮目はしっかり焼いていますから」と言う通り、パリッとした食感に続き、ふわっふわの身が。

 その間、カウンターはもちろん、テーブルへの皿出しの状況をしっかり確認しながら、ホールや厨房のスタッフに細かく指示を出すので、提供のタイミングも絶妙。グラスが空くと、「お代わりされますか?」と目が行き届いているのです。

 ツマミの盛り合わせに続く土鍋ご飯まで、とても居心地がいい。その土鍋ご飯は、オススメがズラリとありますからお好みをぜひ!

 気の置けない仲間や家族と訪れたい店です。 

(取材協力・キイストン)

▼広尾 小野木
東京都渋谷区広尾5―8―11 BARBIZON22 2階
℡03・6447・7657

▽GAMINグループ エビス本店のギャマンは13年目に突入。気軽に食事ができる「トラットリア」や「深夜食堂はなれ」など東京の飲食店4店舗、パンやスイーツを扱う店舗に加え、沖縄・宮古島に5組限定のプライベートヴィラ「グランブルーギャマン」もオープン。

▽きのした・たけまさ 1972年生まれ。辻調理師専門学校を首席で卒業し、渡仏。3ツ星レストランで腕を磨いて帰国すると、「AUX BACCHANALES」「モレスク」などを経て、2008年に「AU GAMIN DE TOKIO」を開店。T.K―BLOCKS社長。 

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