(4)急性大動脈解離の手術は心臓外科医でも受けたくない

公開日: 更新日:

 突然、大動脈が破裂する急性大動脈解離という病気があります。数々の有名人が、この病気になったことが報道されているので、ご存じの方も多いことでしょう。

 しかし、人は病気の話を聞いても他人事で済ませてしまいます。何度聞いても、アタマに残っていない人も多いと思います。同窓会で「俺たちのクラスでもう3人死んでるよ」とか話題になっても、「そうだっけかなぁ。考えてみたことなかったなぁ」。

 我が国の伝統的な文化なのでしょうか。「人は知りたくないことを知らないでいる権利がある」と考えている人は多いようです。

 急性大動脈解離は、何の前触れもありません。原因はまったく不明です。何とも理不尽です。突然、大動脈が破裂するのです。大動脈が破裂しても、外側にある薄い皮がぎりぎり大出血をさせないでとどめてくれることがあります。この状態は大動脈の壁が二重に割れている状態とも言えます。そこでこの状態を「解離」と呼んでいるのです。「破裂って呼べばいいじゃないか!」と思いますが、企業の税金ごまかしは「粉飾決算」ではなく「不適切経理」、「汚染水」では絶対になく「処理水」、警察の不祥事隠蔽は「コミュニケーション不足」と呼ぶのと同じみたいです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち